首相官邸で10日、第3回中東情勢に関する関係閣僚会議が開催された。高市早苗首相は全閣僚に対し、国民の命と暮らし、そして経済活動を守るため、これまで以上の緊張感とスピード感を持って対応するよう訓示を行い、政府一丸となってこの国難に立ち向かう姿勢を強調した。
会議で高市首相は、インドネシア、フランス、アラブ首長国連邦(UAE)といった各国首脳との連携を確認したことを報告。特に4月8日に行われたイランとの首脳会談では、米国・イラン間の停戦発表を踏まえ、ホルムズ海峡の航行安全確保を含む事態の沈静化を外交を通じて最終合意に至らせるよう期待を伝えたと述べた。
また、現地当局に拘束されていた邦人については、1名が3月20日に帰国し、もう1名が4月6日に保釈されたことを確認しつつ、引き続き完全な解決を求めていく方針を示した。
エネルギー対策への手当
会議の中では、エネルギー対策として、価格抑制の継続、代替調達の強化、国家備蓄の放出の3点について具体的な施策が提示された。
価格抑制の継続について、政府はガソリン、軽油、重油、灯油などの補助を継続し、ガソリン価格を170円程度に抑制していくと述べた。
また原油の調達について、政府はホルムズ海峡を通らないルートでの調達に注力している。5月には前年実績比で過半の代替調達が可能となる見込みで、年を越えて石油供給を確保するめどが立ったと述べた。
国家備蓄についても、 5月上旬以降、「第二弾の国家備蓄」として約20日分を放出し、安定供給に万全を期すとしている。
供給の偏りに手当
また高市首相は、一部で発生している「供給の偏り」や「流通の目詰まり」を一件ずつ着実に解消するよう指示した。
住宅建設や自動車整備用の塗料用シンナーの供給不安に対しは、赤澤亮正経済産業大臣と金子恭之国土交通大臣に目詰まり箇所の特定と解消を命じた。
また緑茶製造に必要なA重油やバス・トラック用の軽油など、重要施設への燃料供給については、卸業者を介さず元売事業者が直接販売を行う仕組みを活用し、早期解消を図るよう指示している。
上野賢一郎厚労大臣には、医療用手袋や廃液容器などの物資供給を把握するため、広域災害・救急医療情報システム(EMIS)を運用し、約1.3万の医療機関の状況を徹底的に把握するよう指示した。
その他、高市首相は、ナフサ由来の化学製品、医療関連物資、食料包装容器、半導体関連物資など、国民生活に不可欠な重要物資の製造継続期間を調査・把握するよう命じた。
最後に、小野田経済安全保障担当大臣に対し、各省のサプライチェーン調査を徹底して集約し、必要であれば指定品目の拡大も視野に対応を進めるよう指示した。
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