革命防衛隊が交渉に介入 軍と連携して和平交渉を妨害

2026/04/12 更新: 2026/04/12

イランのメディア「イラン・インターナショナル」の独占報道によると、革命防衛隊のアフマド・ワヒディ総司令官が交渉に強硬介入し、交渉人選・議題・交渉代表をめぐって、イランのカリバフ国会議長、アラグチ外相と激しく対立している。

ワヒディ総司令官は軍と連携して交渉団に圧力をかけ、「ミサイル計画」を交渉議題に含めることを強く禁じている。イラン指導部内の激しい内部抗争により、交渉の見通しは楽観視できない状況だ。

4月10日、「イラン・インターナショナル」は、革命防衛隊ワヒディ総司令官がイスラマバードでの対米交渉に向け、国家安全保障委員会のゾルガダル書記を交渉団に加えるよう強く求めていると報じた。

これに対し、今回の交渉を主導するカリバフ国会議長と外相アラグチはともに強く反対している。

交渉内容については、ワヒディ総司令官とイラン航空宇宙軍司令官がともに、イランのミサイル計画を議題に含めないよう要求しており、カリバフに対してもこの点への同意を迫っている。

一方、イランの対外的な情報発信が不透明であるが、イランのパキスタン駐在大使のモガダム氏が9日に「交渉団が同日イスラマバードに到着する」と発表した直後にその投稿を削除したことから、イラン政府指導部が交渉内容・交渉上の一線・交渉姿勢をめぐり深刻な分裂状態に陥っているとの見方が広まっている。

交渉開始前から表面化したイラン指導部内の激しい権力闘争は、すでに交渉の前途に影を落としている。

4月11日、パキスタン当局はイスラマバード中心部の交渉会場となるセリーナホテル周辺3キロ圏内を「レッドゾーン」に指定し、厳戒態勢を敷いた。

こうした中、カリバフ議長は突然Xへの投稿で、交渉の前提条件として米国によるイラン資産の全面解凍とレバノンでの停戦を挙げ、米国はすでにこれらの条件に同意したと主張した。

これに対し、米国の交渉団長を務めるJ.D.バンス副大統領は同日イスラマバードへ出発する前、停戦協定にレバノンは含まれないと改めて明言している。

また、ホワイトハウスのキャロライン・レヴィット報道官が4月10日(木)に、イランは核兵器製造に転用可能な濃縮ウランを引き渡さなければならないと強調したことに対し、イランは現時点で公式見解を明らかにしていない。

過去数週間にわたり、トランプ大統領および複数の米高官は、イラン指導部が深刻な内部分裂に陥り、複数の勢力が権力闘争を繰り広げているうえ、対外的な発言と対米交渉での発言が全く食い違っていると繰り返し指摘してきた。

翌日に迫った交渉でいかなる成果が得られるか、各方面が固唾をのんで見守っている。

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