「国と東京都の協議会」が開催 高市総理と小池都知事が出席

2026/04/12 更新: 2026/04/12

令和8年4月10日、総理大臣官邸にて第1回「国と東京都の協議会」が開催され、高市総理と小池都知事が出席した。本協議会は、国と東京都が協力し、グローバル都市「東京」の更なる発展に資する施策を展開するための課題について協議することを目的として新たに創設されたものである。

「強い経済」実現へ向けた東京の役割

会議の冒頭、高市総理は挨拶に立ち、本協議会が本年1月に小池都知事と面会した際の提案を契機に設置されたことに触れた。総理は「日本経済の中心地であるグローバル都市東京が、更なる発展を遂げることは、『強い経済』の実現に向けて、必要不可欠でございます」と強調した。さらに、政府が推進する成長戦略として、量子、宇宙・航空、コンテンツ、創薬などの17の戦略分野における多角的な総合支援策や、産業クラスターの戦略的形成・地場産業の成長支援を目指す「地域未来戦略」について言及し、これらの国の政策と東京都が掲げる政策課題との整合性を図っていく考えを示した。

協議会の位置付けと議論の方向性

本協議会は内閣官房長官を議長、東京都知事を議長代行として構成されている。 会議では、首都防衛、首都東京の強靱化、デジタル化、スマートシティの推進といった東京都の政策課題(2050東京戦略など)と、国が進める危機管理投資、成長戦略、地域未来戦略の整合性を図ることが確認された。合意された内容については、工程表や対策を具体化し、国の「骨太の方針」や令和9年度予算概算要求等へ反映していくことが目指されている。

第1回国と東京都の協議会の様子(出典:首相官邸ウェブサイト)

具体的な連携・協議テーマ

協議会では、東京のポテンシャルを活かすため、以下のような多岐にわたるテーマについて連携や課題の検討が行われる。

成長戦略と「2050東京戦略」のシナジー

AI・半導体分野での国産フィジカルAIの開発や「東京都AI戦略」の推進、フュージョンエネルギーや次世代航空機(空飛ぶクルマ等)の開発、創薬ベンチャー支援など、国の17の戦略分野と都の政策を連動させ、イノベーションの創出・実装を強力に推進する。

インフラ投資による都市機能の強化

国際都市としての魅力を向上させるため、東京外かく環状道路(外環)の整備、羽田空港等へのアクセスを強化する鉄道ネットワークの充実、東京港(大井コンテナふ頭等)の機能強化、首都圏空港の機能強化などを、地域未来戦略とも整合を図りながら進める。

先端領域の人材育成と大学の定員規制

高度AI・半導体・量子・バイオなどの先端領域分野の人材育成を日本全体で加速させるため、現在設けられている「東京23区の大学への定員規制」などの内向きな規制について、見直しを含む協議が行われる。

地方税制と地方交付税制度の課題

東京都からは、地方法人課税の一部国税化などこれまでの「偏在是正措置」によって、多額の税収が他道府県へ配分されている現状に対し、これ以上の偏在是正措置は東京や日本の成長を妨げるとの懸念が示されている。限られたパイを奪い合う議論から脱却し、パイの拡大を目指して地方交付税制度を含めた地方税財政制度全体のあり方を検証していくことが求められている。

政府と東京都は、この協議会での連携を通じて、東京の飛躍的な成長を促し、我が国全体の持続的な経済成長とグローバルなプレゼンス向上を目指していく方針である。

大紀元日本の速報記者。東京を拠点に活動。主に社会面を担当。その他、政治・経済等幅広く執筆。
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