米駆逐艦 再びタンカーを阻止 イランの原油貯蔵能力が限界に

2026/04/29 更新: 2026/04/29

米軍による封鎖作戦の開始以降、すでに数十隻の船舶が進路を変え、イランの港へ戻った。トランプ米大統領は、イランが石油輸出を断たれたことで、石油パイプラインの圧力が限界に近づき、いつ破裂してもおかしくない状態にあると指摘した。また、イランが示した最新提案について、ルビオ国務長官は「米国は、イランがホルムズ海峡を交渉材料にする行為を容認しない」と強く批判した。

米軍は現在、イランに対する封鎖を継続し、イランの港湾に出入りする船舶を阻止している。これまでに38隻の商船が、米軍の指示により進路を変更した。

現在、米軍はペルシャ湾、アラビア海、インド洋に3つの空母打撃群を展開している。中東周辺海域で3隻の空母が同時に作戦行動に当たるのは2003年以来初めてで、戦闘機200機、海軍・海兵隊員合わせて1万5千人が配備されている。

一方、イスラエル軍はレバノン南部で、緩衝地帯の維持を目的に地上作戦を続けている。作戦には、ヒズボラのトンネル撤去や武器の捜索、一部の村への避難命令などが含まれる。

イスラエルとレバノンの停戦が続く中でも、複数の情報によると、ヒズボラはイスラエル軍やイスラエル本土への攻撃を繰り返している。26日には、死者が出たドローン攻撃も発生した。

これに対し、イスラエル軍も報復として空爆を実施し、ベカー高原やレバノン南部の複数地域にあるヒズボラの関連施設を破壊した。

これに先立ち、レバノンのマヘル・マフズーミ議員は、レバノン軍司令官が国家の要求に従ってヒズボラの武装解除を実行できないのであれば、解任されるべきだと主張した。

トランプ氏は26日、Foxニュースのインタビューで、イランは核兵器を放棄しなければならないと改めて強調した。そのうえで、イランの石油輸出に対する海上封鎖を維持し、今後数週間以内にイランに譲歩を迫る考えを示した。

トランプ氏は、イランの石油は米軍の封鎖により、輸出用の船舶に積み込むことができず、石油パイプラインはいずれ崩壊すると指摘した。「そのパイプラインは内部圧力によって破裂するだろう。この破裂は機械的な損傷であると同時に、地盤にも被害を及ぼす」と語った。

「彼らの試算では、そうした事故が起きるまで、残された時間はおよそ3日だ」とし、「仮に再建しようとしても、完全な再建は非常に困難であり、最終的な輸送能力は現在の水準の50%程度にとどまるだろう」と語った。

海事情報会社タンカートラッカーズによると、衛星画像から、米軍の阻止行動により、約10億5千万ドル相当の原油がすでにイランの港へ戻ったことが確認されたという。米軍はまた、インド洋で米国へ向けて輸送されていた疑いのある、約3億8千万ドル相当のイラン産原油も押収した。

複数の情報筋によると、イランは仲介者を通じて米国に新たな提案を提出した。イランは、米国が港湾封鎖を解除し、戦争を終結させることと引き換えに、ホルムズ海峡の封鎖を解除する用意があるとしている。

ただし、この提案では、米国が最も重視する核協議は先送りにされている。

ルビオ氏は、イランの海峡再開について、通過船舶に支払いと通行許可の取得を迫り、従わなければ爆破すると脅すものだと批判した。これは受け入れられないとし、「米国は、こうしたやり方を常態化させようとする動きを決して容認しない」と述べた。

ルビオ氏はまた、イラン経済は極めて厳しい状況にあり、合意に向けて「非常に真剣な姿勢」を見せていると指摘した。ただ、イラン内部はすでに「混乱状態」にあり、一方では実務派が封鎖を突破し、通常の経済活動を維持したいと考えているのに対し、強硬派はこれに同意していないという。

ルビオ氏は「われわれの協議代表は、イラン側と交渉しているだけではない。イラン側もまた、国内の他勢力と交渉しなければならない。それによって彼らがどのような合意に達することができるのか、何を提示できるのか、何をする用意があるのか、さらには誰と会う用意があるのかを見極める」と説明した。

ホワイトハウスのウェールズ副報道官も声明で、「こうした敏感な外交協議について、米国はメディアを通じて協議することはない。大統領が述べた通り、米国は協議上の優位に立っており、米国民の利益を最優先する合意だけを結ぶ。イランが核兵器を保有することは、決して認めない」と強調した。

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