イランが洋上武器保管船を拿捕 船主は中国企業

2026/05/16 更新: 2026/05/16

ブルームバーグは15日、匿名を条件に取材に応じた海事安全コンサルタント2人の証言として、イランが14日(木)に中国船主所有の船舶1隻を拿捕したと報じた。同船はこの海域で「洋上武器保管」業務を請け負う数少ない船舶の一つだという。

香港に本社を置く海事警備会社シノガーズは声明を発表し、同社所属の「匯川(ホイチョアン)」号がイラン領海に入航した際に拿捕されたと明らかにした。英国海軍は事前に、ホルムズ海峡入口付近で商船1隻が無許可の人員に拿捕されたとの警報を発令していた。

イランが同船を拿捕した理由は現時点で不明だ。この件はイランが14日に声明を発表した直後に起きた。イランはその声明の中で、中国船舶のホルムズ海峡通過を認めると表明しており、両国間に何らかの協力関係があることをうかがわせていた。中国は長年にわたりイラン産石油の最大の買い手であり続けている。

シノガーズは、「匯川」号は現在イラン領海内で書類および法令遵守状況の確認を受けていると説明した。

同社はブルームバーグから同船が洋上武器庫(武装警備支援船)に当たるかどうかを問われたが回答せず、声明では単に「海上作業プラットフォーム船」と称した。

同社のウェブサイトによれば、「匯川」号はインド洋などの危険水域を航行する船舶に対し、武装警備員の提供を含む警備サービスを提供している。シノガーズの常駐拠点の一つはアラブ首長国連邦のフジャイラ港で、同港はアラビア海からオマーン湾に入ったホルムズ海峡外側に位置する。

シノガーズは15日の声明で「関係当局と全面的に協力しており、必要な船舶および乗組員の書類はすでに提出した」と述べ、現時点で乗組員が負傷した兆候はないと付け加えた。

「匯川」号のような船舶は「船載武器庫(VBA=Vessel-Borne Armoury)」と呼ばれ、国際水域において銃器を保管することで警備サービスの一環を担う。民間軍事・警備会社の要員が乗下船を待つ待機場所としても機能している。

「匯川」号はホンジュラス船籍で、1984年に建造された。

同社ウェブサイトによれば、シノガーズは2013年に設立され、主にウクライナとネパールの退役軍人を採用している。また、同社はいかなる政府や武装組織とも無関係の中立企業であると説明している。

林燕
関連特集: 中東・アフリカ