中国の消費低迷深まる 5月小売売上高 コロナ封鎖期以来の落ち込み

2026/06/18 更新: 2026/06/18

中国共産党(中共)国家統計局は6月16日、5月の社会消費品小売売上高を発表した。。総額は4兆1090億元で、前年同月比0.6%減となった。消費低迷が一段と鮮明になり、新型コロナ対策による封鎖期を想起させる水準まで落ち込んだ。

データからは主に二つの特徴が浮かび上がる。一つは、消費の伸び率が低下を続けていることだ。昨年は6%を超えていたが、今年5月には前年同月を下回った。もう一つは、今年3月から5月まで3カ月連続で伸びが鈍化し、下落ペースが加速していることである。

中国のSNSアカウント「大何日拱一卒」は、統計データがある中で、社会消費品小売売上高の前年同月比がゼロを下回ったのは、これまで3回だけだと指摘した。過去2回は2020年2月と2022年4月で、いずれもコロナで都市封鎖が実施されていた時期だった。

同アカウントは「今回は封鎖もなく、大規模な物理的遮断もない。経済は通常通り動いているにもかかわらず、数字は悪化した。この一点だけでも、今回のデータは看過できない」と述べている。

内訳を見ると、5月の自動車小売高は前年同月比16.1%減、家電は15.6%減、家具は8.7%減、建材は13.6%減となった。

同アカウントは、自動車は多くの家庭にとって住宅に次ぐ大きな支出であり、その落ち込みは家計の消費意欲の低下を端的に示していると分析する。家電、インテリア、建材はいずれも住宅に関連する分野である。1〜5月の新築住宅販売面積は10.8%減少しており、不動産販売の縮小が続く中、家電、インテリア、建材の需要回復は見込みにくいとしている。

また、5月の都市部の小売り売上高は0.9%減少した一方、農村部は1.5%増加した。同アカウントは、都市部の消費が前年割れしたことは、全体のマイナス以上に深刻な兆候だと指摘する。都市部は消費全体の大半を占めており、その弱さの背景には、都市部の家庭が雇用の安定性や所得増加への不安を強めていることがある。高額支出には慎重になり、選択的消費を抑えているという。

一方、SNSアカウント「Yuichiのマクロ金融ノート」は、5月の社会消費品小売売上高が前年割れした理由として、二つの要因を挙げた。一つは所得面の悪化である。これは現在の所得減少だけでなく、将来の所得やその安定性に対する見通しの悪化も含む。もう一つは、住宅ローンなどの固定的な支出は続いていることだ。こうした状況が、家計の消費余力を大きく奪っているという。

同アカウントの筆者は「最近、友人と話していても、支出水準を下げ、不要不急の消費を減らしたり、低価格の商品に切り替えたりする人が多い。スマートフォンを4年も買い替えていない人も少なくない」と述べた。その上で、庶民は消費したくないのではなく、実際に手元に使えるお金がないのだと指摘した。

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