防衛省 国際連携を担う新たな局を増設へ 中国の軍事圧力増大に対応

2026/07/08 更新: 2026/07/08

近年、日本政府は国際連携を積極的に推進している。 その背景には、中国・北朝鮮・ロシアの軍事的圧力など安全保障環境の悪化と、日米同盟を軸に「自由で開かれたインド太平洋」を支える多層的な安全保障ネットワーク構築という戦略的判断がある。政府・与党は、防衛省に新たな局を増設する方向で調整に入った。

近年、南シナ海、東シナ海及び日本近海での中国からの軍事的圧力は日に日に増してきている。

防衛省は大紀元への取材に応え、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境と言われる現状について「我が国周辺では日々、緊張感のある状況が続いており、防衛協力・交流の深化や防衛装備移転、防衛生産・技術基盤の強化、電子戦、AI、宇宙・サイバー、情報戦等の各種領域への対処等、防衛省が対応すべき政策課題は非常に増大している」と認識を示した。

2024年以降、中国共産党(中共)軍は台湾周辺での軍事活動を一層活発化させ、 2025年末には24時間で延べ130機の軍用機と多数の艦艇・公務船を動員、台湾海峡の中間線越えや台湾周辺海域へのロケット弾発射を伴う実弾訓練を行ったと報じられた。

またフィリピンと中国は南シナ海でここ数年、海上での対立を繰り返しており、ベトナムに対しても、中国は南シナ海(ベトナム沿岸から約400km)で大規模な浚渫・埋立を行い、新たな人工島を形成して事実上支配を拡大している。ベトナムは2026年3月になってようやく強い正式抗議を行っている。

日本においても中共の圧力は増大している。第11管区海上保安本部の発表では、中国海警局船の活動が依然として厳しい状況が続いているとし、昨年1年間で接続水域内で確認された日数が357日だったと説明している。 また、今年に入ってからも接続水域での連続航行や領海侵入が発生しており予断を許さない状況として高い緊張感で監視警戒を続けていると述べている。 

防衛力整備計画の中で、防衛省は「同志国等との連携」を独立の柱として掲げており、二国間・多国間の防衛協力・交流、共同訓練・演習、能力構築支援、防衛装備・技術協力などを戦略的に推進する方針を明記している。

防衛省は多国間の防衛関係を強化し、日本と国際社会の平和と安定を確保するための重要な取り組みと位置づけている。とりわけインド太平洋地域では、フィリピン、ベトナム、オーストラリア、インド、欧州諸国など、連携相手が広がっている。

防衛省によると、各国との会談を含むこうした交流実績だけでここ10年間で約3倍と増加の一途を辿っているという。自民党、日本維新の会の与党からも「組織体制の強化」について問題提起を受けており、組織体制の強化に取り組んでいると述べた。

大道修
社会からライフ記事まで幅広く扱っています。
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