台湾の検察当局は、中国へのAI向け半導体の不正輸出に関与した疑いで、半導体大手NVIDIAの社員を拘束し、勤務先のオフィスを捜索した。裁判所は、検察の請求を受け、接見禁止付きの勾留を認めた。半導体の不正輸出事件をめぐる捜査の一環である。
基隆地方検察署は7月28日、張容疑者について、24日に自宅と勤務先を捜索し、その後、取り調べたと発表した。
検察の発表では勤務先の社名を明らかにしていないが、台湾メディアや事情に詳しい関係者によると、張容疑者はNVIDIAのシニア営業マネージャーで、捜索先には同社の台北オフィスも含まれていたという。
検察は、業務上の文書への虚偽記載などの疑いで、張容疑者の接見禁止付き勾留を裁判所に請求し、認められた。28日の発表では、容疑者を「張○○」と表記しており、氏名など詳しい身元は公表していない。
今回の捜索は、この事件をめぐる第3弾の捜査となる。これまでに計7人が接見禁止付きで勾留されている。
ブルームバーグによると、台湾当局はこれまで、米サーバー大手Supermicroの社員や、AIサーバー販売会社、データセンター運営会社の関係者らを相次いで拘束した。NVIDIA社員の身柄が拘束されたのは今回が初めてだという。
台湾当局は今年5月、最初の摘発に乗り出した。3人が書類を偽造し、NVIDIA製のAI半導体を中国へ不正に輸出した疑いが持たれており、アメリカの輸出規制に違反した可能性があるとして捜査を進めている。
基隆地方検察署は6月29日、AIサーバーを中国へ不正輸出した疑いで、Supermicroの社員6人を文書偽造や背任などの容疑で取り調べ、このうち4人の身柄を拘束した。
捜索を受けた企業には、台湾でSupermicro製品を取り扱う青雲科技(Albatron Technology)や、データセンター運営会社の是方電訊(Chief Telecom)が含まれていた。
捜索は、容疑者6人の自宅や企業3社のオフィスなど、計12か所で行われた。
Supermicroが製造し、NVIDIA製半導体を搭載したAIサーバーは、アメリカの輸出規制の対象となっている。中国、香港、マカオへの輸出は禁止されている。
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