熊本地震1週間 高市首相「断水8月末までに」指示 激甚災害指定へ

2026/08/05 更新: 2026/08/05

熊本地震の発生から1週間。政府は8月4日、「令和8年熊本地震 第6回 非常災害対策本部会議」を開催した。復旧のための予備費242億円の支出を決定し、高市早苗首相は断水を8月末までに全て解消するよう指示した。猛暑の中、災害関連死のリスクや住まいの確保、ペット同伴避難所など、被災地が抱える課題を整理する。

断水はいつ解消?水・電気・燃料の復旧状況

被災地を視察した首相に、最も多く寄せられたのは「水」についての要望だった。政府は、上下水道を8月初旬から中旬にかけて順に復旧させ、8月末までにすべての被災地域で断水をなくすことを目標としている。ガソリンなどの燃料は、通常の4倍の量を送る体制を整えた。被害の大きかった八代市、宇城市、氷川町の3つの市町でも、ガソリンスタンドの約9割が営業を再開している。

猛暑と災害関連死 避難生活のリスクをどう防ぐか

被災地では40度を超える暑さが連日続いている。自宅や車の中で避難生活を送る人たちの熱中症対策が急いで取り組むべき課題となっている。熊本県は8月2日、災害関連死の可能性がある死者が1人確認されたと発表した。これは地震そのものによる死とは別に、避難生活の負担で命を落とすケースを指す。

地震のあとの暮らしのつらさが、命に関わる大きな問題であることを示している。政府は、警察や消防による見回りを強め、保健師による熱中症の予防指導や、感染症対策チーム(DICT)の派遣を進めている。

予備費242億円の内訳 暮らしへの影響は

予備費242億円の使い道は、次のようになっている。現地から求められる前に物資を送る「プッシュ型支援」に約24億円。都道府県が行う救助活動への支援に約12億円。九州自動車道の橋の復旧などを含む災害復旧に約206億円。高市首相は「予算が足りないからといって、災害対応をためらってはならない」と述べ、予備費を迷わず使う考えを示した。

道路や農地などの復旧に国からの補助を増やす「激甚災害」の指定も見込まれている。これに合わせて、運転免許証や飲食店の営業許可の期限を延ばせる「特定非常災害」の指定も予定されている。また、地方交付税616億円を前倒しで自治体に配ることも決まっており、被災した自治体の資金繰りを直接支える。

まいの確保 二次避難とホテル・応急住宅の動き

被災者が、安心して住める場所を確保することは、災害関連死を防ぐための重要な取り組みとされている。8月2日からは、ホテルや旅館への二次避難が始まった。宇城市と氷川町では、応急的な住宅の建設工事が始まっている。県営住宅への一時的な入居や、民間の賃貸住宅を応急住宅として案内する取り組みも始まった。また、避難で長く家を空けることによる空き巣被害を防ぐため、他の都道府県の警察の協力を得て、警戒の巡回を強めている。

ペット同伴避難所と医療船「はくおうⅡ」の支援

氷川町の避難所を視察した際、「ペットを連れていたため避難所に入れなかった」という声が寄せられた。首相はその場で対応を指示し、ペットと一緒に避難できる場所の設置につながった。熊本市では、10年前の熊本地震で同じ問題が起きた経験から、動物病院や専門学校と協定を結び、ペット同伴の避難所を独自に運営してきた。

防衛省の船「はくおうⅡ」が八代港に入った。この船では、自衛隊による入浴や宿泊、食事の支援に加えて、日本医師会の災害医療チーム(JMAT)が、船舶活用医療推進法に基づく初めての船内医療を提供している。

全国35の都府県、17の市から637人の応援職員が派遣される一方、土木や建築の技術者は依然として足りていない。厳しい暑さの中でのごみ処理も課題として残っている。

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