アメリカとカナダの貿易摩擦が激しさを増している。両国の貿易交渉が決裂するなか、トランプ米大統領は24日、2027年1月1日からカナダ製の自動車、トラック、自動車部品、鉄鋼に対する関税を一律50%に引き上げると発表した。
長年、経済や安全保障で緊密な関係を築いてきた米加両国の間で、なぜ対立が深まっているのか。
米サウスカロライナ大学エイキン校の謝田教授は、背景の一つとして、中国製品がカナダやメキシコを経由してアメリカ市場に流入する問題を挙げた。
アメリカ、カナダ、メキシコの3か国は、USMCA(米・メキシコ・カナダ協定)のもとで貿易障壁を大幅に減らしている。
謝氏は、第三国の製品がカナダやメキシコを経由してアメリカに流れ込めば、USMCAの枠組みが事実上利用されることになると指摘する。
「第三国、とりわけ中国の製品がカナダに入り、そこからカナダやメキシコを経由してアメリカ市場に流れ込むことを防ぐ。ここがUSMCAの重要な点だ」
今回の争点について、謝氏は中国製の鉄鋼やアルミニウム、EVを挙げた。
「カナダが中国製の鉄鋼やアルミニウムを受け入れている。中国企業の狙いは、カナダを経由して製品をアメリカ市場に送り込むことにある」
EVについても、カナダ経由でアメリカ市場に入る可能性を指摘した。
「カナダはすでに中国製EVの輸入を認めている。USMCAがそのまま維持され、アメリカが追加関税を課さなければ、中国車がカナダ経由でアメリカ市場に流入できるようになる」
謝教授は、今回の米加対立の根本には中共の経済的な影響力があるとの見方を示した。
「中共はカナダやメキシコへの浸透を続け、経済面で影響力を強めている。そこには経済的威圧のリスクもある」
また、カナダ経済がアメリカとの貿易や投資に大きく依存しているとしたうえで、アメリカとの関係悪化はカナダにとって得策ではないと述べた。
「アメリカはカナダにとって最大の市場であり、主要な輸入元でもある。両国は文化や安全保障の面でも多くの利益を共有している。これほど重要な貿易相手国であるアメリカと対立し、結果的に中共に利用されることは、カナダにとって賢明ではないと思う」。
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