緊張高まる南シナ海 中比の紛争続く 比軍「中国共産党の艦船数が倍増」

2026/10/08 更新: 2026/10/08

フィリピン軍は、中国共産党(中共)が9月に南シナ海の重要な敏感海域に派遣した軍艦と海警船の数が、ほぼ倍増したと明らかにした。先週末には、中共の殲16(J-16)戦闘機がフィリピンの哨戒機に危険な接近を行い、フィリピン側の抗議を招いた。

海上と空中で対峙を続ける中共とフィリピン

中共とフィリピンの軍は、海上と空中で対峙を続けている。フィリピン軍によると、9月に4つの係争海域周辺で確認した中共の海軍艦艇と海警船は、重複を除いて101隻だった。8月は56隻、7月は48隻だった。

フィリピン側の最新集計によると、中共の艦船が最も多かったのはスカボロー礁(中国名・黄岩島)周辺で、9月に重複を除いて39隻の海警船と海軍艦艇が確認された。

このほか、ティトゥ島(中国名・中業島、フィリピン名・パグアサ島)周辺で28隻、セカンド・トーマス礁(中国名・仁愛礁)周辺で23隻、サビナ礁(中国名・仙賓礁)周辺で11隻が確認された。

フィリピン軍の「西フィリピン海」問題担当報道官、ロイ・ビンセント・トリニダッド海軍少将は、これらの数字は、中共が同地域で「違法で、威圧的、侵略的かつ欺瞞的な」活動を続けていることを示していると述べた。

フィリピン軍によると、10月3日、フィリピンのC-208海上哨戒機がスカボロー礁付近を飛行中、中共の軍用機2機と遭遇した。このうち殲16戦闘機1機が、非武装のフィリピン機に繰り返し接近し、その前方と後方で機動飛行を行った。フィリピン軍は、その接近距離を「安全ではない」と表現した。

フィリピン軍は「この事件は、合法的な任務を遂行するフィリピン政府の船舶や航空機に対して行われている、一連の危険で威圧的な行為の一環だ」と述べた。

フィリピン機は最終的に任務を完了し、基地に無事帰還した。

中共政府は全く異なる説明を示し、フィリピン機が許可なくスカボロー礁上空に進入したため、中共側は直ちに「必要な措置」を取って対応したと主張した。

スカボロー礁はフィリピンのルソン島から西に約120マイル(約220キロ)の位置にあり、中比間の主要な対立地点の1つとなっている。両国の領有権争いは長年続いている。2012年の対峙以降、中共は同礁への出入りを実効支配している。一方、フィリピンは同礁が自国の排他的経済水域内にあると主張し続けている。

2016年、国際仲裁裁判所は、中共が南シナ海で主張する広範な歴史的権利には法的根拠がないと判断したが、中共政府はこの判断の受け入れを拒否している。

責任編集:李琳

夏雨