インドで選挙人名簿改訂に抗議続く 地下鉄6駅を閉鎖

2026/10/13 更新: 2026/10/13

インド当局が進める選挙人名簿の特別集中改訂(Special Intensive Revision)をめぐり、抗議が続いている。野党が最高裁判所へのデモ行進を発表したことを受け、デリー・メトロは12日、6駅の改札を午前6時から午後4時まで閉鎖した。市内の20か所を超える道路でも交通規制や迂回措置が実施された。

今月初めから、最大野党の国民会議派(INC)や「コックローチ・ジャンタ党(CJP)」の支持者が相次いで街頭に出て、選挙管理委員会のギャネシュ・クマール委員長の辞任を要求している。抗議者らは、選挙人名簿の改訂がナレンドラ・モディ首相率いる与党インド人民党(BJP)に有利に働いていると主張している。

選挙人名簿から約1億3千万人を削除

昨年始まった選挙人名簿の確認作業では、これまでに約1億3千万人分の登録が削除された。対象には死亡者や転居者、所在を確認できない人などが含まれている。

10日には、デリー警察がCJPの指導者を含む2千人を超える抗議者を拘束した。CJPの支持者らはデモ行進を行おうとしたが、デリー中心部を封鎖した多数の治安要員に阻まれた。

国民会議派は11日夜、最高裁までデモ行進し、最高裁長官に覚書を提出すると発表した。BJPによる「票の窃盗」をやめさせるよう求めるとともに、クマール選挙管理委員長の辞任を要求した。

12日には「安全上の理由」から、ニューデリーのジャンパト、マンディ・ハウス、バラカンバ・ロード、セントラル・セクレタリアット、ラジブ・チョーク、パテル・チョークの6駅で、午前6時から午後4時まで改札が閉鎖された。警察は20か所を超える道路で交通規制や迂回措置を実施した。

CJP「24時間以内に許可なければ新たな抗議」

国民会議派の関係者によると、スーリヤ・カント最高裁長官は電子メールで同党からの面会要請を断ったという。

カント氏は、国民会議派のラフル・ガンジー氏ら代表団に対し、裁判所がすでにこの問題を扱っているため、司法手続きを通じて申し立てるよう求めたとされる。

一方、CJPは、平和的な抗議活動を行う具体的な日程について許可を得るため、デリー警察と協議する方針を示した。24時間以内に許可が得られなければ、新たな抗議活動を呼びかけるとしている。

CJPはここ数か月、公立学校のインフラや雇用問題などをめぐり相次いで抗議活動を展開してきた。こうした一連の抗議は、モディ政権が直面する大きな政治課題の一つとなっている。

選挙人名簿改訂をめぐり内部からも懸念

今回の抗議の背景には、「インディアン・エクスプレス」が先月報じた、選挙人名簿の改訂をめぐる選挙管理委員会内部の懸念がある。

同紙によると、クマール氏の下で務める2人の副委員が、選挙人名簿の改訂方法や有権者登録の手続き、デジタルシステムについて複数の懸念を示していたという。

選挙管理委員会のデータによると、確認作業で約1億3千万人分の登録が削除された。このうち、死亡者が約2800万人、転居者が約6300万人、所在を確認できなかった人が約3千万人だった。

野党側は、名簿からの削除がイスラム教徒や少数派の有権者に不均衡な影響を及ぼしていると主張している。これらの層は、一般に与党BJPを支持する割合が低いとしている。

これに対し、選挙管理委員会は特定の政党を優遇しているとの指摘を否定し、誤って名簿から削除された有権者は再登録できると説明した。

BJPも野党側の主張を否定し、正当な選挙手続きに根拠のない疑念を投げかけることで、国の民主制度を損なおうとしていると反論している。

趙鳳華