インドの聖地に「安倍記念回廊」新設 式典に昭恵さん出席 「日印関係の絆を象徴」

2026/10/08 更新: 2026/10/08

インド北部ウッタルプラデシュ州のヒンズー教と仏教の聖地バラナシで10月7日、日本の無償資金協力によって整備された国際会議場に、故安倍晋三元首相の名を冠した回廊「安倍記念回廊」が新設された。落成式には安倍氏の妻、昭恵さんが出席し、安倍氏とナレンドラ・モディ首相の交流や、両国関係の歩みを示す写真などが披露された。

記念回廊が設けられたのは、バラナシの「ルドラクシャ国際協力・コンベンションセンター」。日本の支援を受けて建設され、2021年にモディ氏が開館した同施設は、日印協力の象徴として位置づけられている。回廊の壁には、安倍氏がモディ氏と会談する様子など、両首脳の親交を示す写真が掲示されている。

現地メディアによると、式典で昭恵さんは、夫の記憶がこの地に残されることへの感謝と感慨を表明。「もし夫が生きていたら、自分の名前を冠した回廊ができたことに感動していただろう」と声を震わせながら語った。また、この場所に立つことで、安倍氏がバラナシを訪れた際の思い出がよみがえるとの趣旨も述べた。

安倍氏は2015年12月、インドのモディ首相とともにバラナシを訪問した。両首相はガンジス川沿いのダシャシュワメード・ガートで、ヒンズー教の礼拝儀式「ガンガー・アールティー」を視察した。

両首脳は、日本の京都とインドのバラナシという歴史都市の結びつきの強化を歓迎し、バラナシでのコンベンションセンター整備を検討するなど、両都市を含む日印間の文化・都市協力を進める方向性を示していた。

式典で演説したウッタルプラデシュ州のヨギ・アディティヤナート州首相は、安倍記念回廊について、安倍氏がインドと日本の歴史、文化、外交関係の強化に果たした役割を象徴するものだと強調した。

また、記念回廊を、若い世代が日印関係の歴史を学ぶ「生きた教室」と表現。安倍氏とモディ氏の友情を含め、両国の協力の歩みを後世に伝える場との位置づけを示した。

安倍氏は、日米豪印4か国の協力や「自由で開かれたインド太平洋」構想を通じ、インドを日本外交と地域安全保障の重要なパートナーとして位置づけた。安倍氏とモディ氏の個人的な関係は、経済、インフラ、エネルギー、安全保障など幅広い分野で日印協力が進展する政治的基盤の一つとなった。

記念回廊は、安倍氏個人を追悼する場所であると同時に、安倍氏が築いた日印関係の記憶を保存し、現在の両国協力につなげる公共空間でもある。安倍氏の死後も、インド側がその功績とモディ氏との関係を公式に顕彰したことは、同氏を日印関係の発展に寄与した重要な友人として位置づけていることを示している。

エポックタイムズ記者。日本の外交・防衛をはじめ、国内外の時事問題を中心に執筆しています。
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