中国のネット上の言論統制が、再び人権団体の注目を集めている。インターネット検閲を監視するプロジェクト「GreatFire」のデータによると、米人権団体フリーダム・ハウスの公式サイトが中国本土でアクセスを遮断されている。同団体が先日発表した年次報告書では、中国のインターネット自由度は100点満点中9点で、イラン、ミャンマーと並び、調査対象国の中で最も低い評価となった。また、別の人権団体は10月27日、上海の人権活動家、馮正虎さんが投稿した記事が規約違反と判断され、百度(バイドゥ)のアカウント全体を停止されたと明らかにした。
GreatFireの10月28日時点の監視データによると、調査対象となったフリーダム・ハウスの22のURLのうち、21のURLが遮断されていると判定された。対象には公式サイトのトップページ、中国に関する特設ページ、インターネット自由度報告書へのアクセスページが含まれる。監視データには、DNS汚染や接続のタイムアウト、接続失敗などの事例が含まれる。ただし、いつから遮断が始まったのかは明らかになっていない。
中国のネット自由度は100点中9点 利用者の権利に関する評価は0点
フリーダム・ハウスは10月22日、「2026年インターネット自由度報告書 世界のインターネットに起きる激変」を発表し、38か国のインターネット自由度を評価した。中国の得点は前年と同じ9点で、引き続き「自由ではない」国に分類された。
中国の評価を項目別に見ると、「利用者の権利に対する侵害」は40点満点中0点、「コンテンツの制限」は35点満点中2点、「インターネットへのアクセス制限」は25点満点中7点だった。
ボイス・オブ・アメリカが10月23日に報じたところによると、フリーダム・ハウスは、中国ではニュースを共有したり、宗教的信仰について議論したり、海外の親族や友人と連絡を取ったりするだけで、処罰を受ける恐れがあると指摘した。また、人権派弁護士や記者がネット上での活動を理由に、数年間の懲役刑を言い渡されることもあるという。
報告書は、中国共産党当局がインターネット上のコンテンツを検閲する広範な権限を持っていると指摘している。
上海の人権活動家 投稿記事を理由にアカウント全体が停止
米ニューヨークに本部を置くNGO「中国人権」は10月27日に発表した週報で、上海の人権活動家、馮正虎さんが百度のコンテンツ投稿サービス「百家号」で運営するアカウントが停止された問題を取り上げた。
同団体によると、馮さんが運営する「正虎紀実」というアカウントは10月18日、投稿した記事がプラットフォーム側から規約違反と判断され、停止された。問題となった記事には、馮さんが長年にわたり法治の推進や憲法の実施に取り組んできた自身の経験が記されていた。
馮さんはすでに異議を申し立てた。仮に記事に問題があったとしても、その記事だけに対応すべきで、アカウント全体を停止すべきではないと主張している。
現時点では、百度のアカウント停止通知や異議申し立ての原本を独立して検証できる資料は見つかっておらず、プラットフォーム側が規約違反と判断した具体的な根拠も明らかになっていない。
フリーダム・ハウスの報告書によると、世界のインターネット自由度は16年連続で低下した。調査対象の38か国のうち、16か国で状況が悪化した一方、8か国では改善が見られた。
報告書は、一部の国で国外のインターネットサービスの利用制限が強まり、インターネット接続に対する統制も厳しくなっていると指摘している。
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