カナダ情報局:中共はスパイ活動の本拠

2006/06/27 更新: 2006/06/27

【大紀元日本6月27日】カナダ安全情報局はこのほど、最新の報告書を発表。外国政府は移民や貿易代表団などを利用して、カナダで科学技術と産業情報を収集していると指摘した。アナリストは、中共政権はこのようなスパイ活動の本拠であるとみており、米国のこの分野における専門家も同様な見解を示している。

米国VOAの報道によると、カナダ安全情報局の報告書では、具体的な国の名前を挙げずに、「国外のスパイはカナダ主要政府部門への浸透を図り、情報を獲得しようとしている。世界経済の競争が激しくになるにつれ、情報収集の重点は、経済と技術分野に集中している」と書き記した。同国のグローブ・アンド・メール紙は、匿名の政府情報筋の話を引用し、中国はカナダの科学技術と産業情報の収集が最も盛んな国であり、中共政権はカナダに移民した華人や学者、経済代表団などを利用して情報収集していると報じた。

また、カナダ安全情報局はビジネスマンが海外に渡航する際に情報収集のターゲットにされる可能性があると指摘。報告書には「外国政府は自国のホテルや、レストラン、オフィスおよび通信システムを盗聴する」と書き記した。

トロント大学の歴史学者ウィスリー・ウォーカー氏は、カナダテレビ(CTV)の取材で、カナダの情報機関と経済団体の連携協力は不十分であり、双方は慎重になりすぎていると指摘、情報機関は安全問題を考慮し、経済団体は株主などに衝撃を与えないよう配慮していると述べた。

レーガン政権時、大統領外国情報顧問委員会の執行主任を担当した経歴を持つ、米国シンクタンクの米国企業研究所の研究主任カリ・スミタ氏は、90年代末の米国議会のコックシ議員の関連報告を挙げ、「長年来、中共政権による米国での敏感な政府と産業、経済情報の収集活動が盛んに行われ、いまだにこの情況は継続している・・・各国はみな経済情報の収集活動を行っているのだが、中共政権が本拠となっているのは、彼らの活動規模が非常に大きいからである」と指摘、米国の対スパイ活動の情報部員は皆中共の活動内容を熟知していると明かし、経済関係が絡むため、多くのスパイ活動が暴露されることもなく、この領域での対応が難しくなっている。中共政権は両国の貿易関係を濫用しこのようなスパイ活動を遂行するのは自粛すべきと見解を示した。

BBCは最近の報道の中で、米国FBI関係者の話を引用し、米国は国内各地で情報部員を配置し、中共政権による軍事と産業スパイ活動を監視していると報じた。そのFBI関係者は「研究開発や、機密、ハイテク技術があるところに、(中共の)スパイ活動が盛んに進行している」と指摘した。

一方、中共政権は他国でのスパイ活動を堅く否認し続けている。