熱狂的なサッカーのワールドカップ(W杯)ファンの多い中国で、試合が行われているスタジアムの空気を売って商売をしようとする中国人起業家が現れた。この起業家は以前、月の土地を販売しようとして失敗している。
自らを「月の大使館の最高責任者」と名乗るこの男性は「W杯の空気」を、一袋50元(約720円)で販売しており、地元メディアに「W杯の開催地で、試合前のスタジアムで芝が刈られている間に詰めた空気です。芝の香りがしますよ」と語った。
ドイツまで試合観戦に行けないW杯ファンに、試合のテレビ中継の間、首から袋を下げればスタジアムの空気を吸いながら試合観戦することができると勧め、「お好きなスタジアムをおっしゃって下さい。ご用意いたします」と付け加えた。
この男性は昨年、月の土地を1エーカーあたり300元で販売しようとし、中国当局に営業停止処分を受けていた。今回の試みも、不当利益行為と投機取締り違反の罪に問われる可能性がある。
しかし男性は「この空気はサッカーファンのためのものです。スポーツグッズみたいなものですよ」と開き直っている。
中国当局は、この男性の会社を捜査している。
[ロイター29日=北京]
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