【大紀元日本5月3日】中国河南省安彩ハイテク株式会社の3百人におよぶ従業員がデモを起こした。今回デモを起こした従業員は元軍人で、退役後、社員としてこの会社に配属されたが、それ以来、アルバイト並みの安い給料しかもらってなかったため、不満が高まった。一部の従業員は会社の社債を買ったが、元金はなかなか返してもらえない。従業員は長年に渡って陳情したが、政府機関に無視された。我慢できない従業員は街頭でデモを起こして、交通を遮断した。従業員は市の官員および会社の代表と接触したが、結果は得られなかった。従業員達は近日中に北京へ集団陳情に行くと決意している。
ラジオ自由アジア放送の報道によると、中国河南省安陽市に位置する河南安彩ハイテク株式会社は国有企業で、従業員4千人を超える。今回の街頭抗議は27日に始まり、3百人も参加した。情報によると、そのうちの2百人は1996年に退役した軍人で、退役後、この会社に配属されたが、当時から、契約もなく、医療保険もなかった。時給制だが時給はやすく、毎月六百元(1万円程度)しかもらっていない。従来の従業員と比べると、数倍の格差があるという。
06年になって、この従業員達はようやく正社員になった、しかし1996年から06年の間に発生した給料の差額分、保険などに関して、会社側は負担せず、払わない方針だという。そして、数年前、生産拡大するとして、社債を発行した際、従業員は数年に渡って貯めた金で社債を買ったが、70%しか返済されなかった。このようなことが今回の抗議活動の引きがねとなっている。
三日間のデモに参加した王さんは「27日午前8時から三百人も集まった、夜6時まで会社の前で抗議をしたが、無視された。効果はないと気づいた私達は翌日、107国道で抗議することにしたが、国道を遮断したため警察がたくさん来た。昼11時半に安陽市の官員が会社側に従業員のお金を返すように交渉したが、結果は得られなかった。今日もデモしたが、会社側は相変わらす反応しなかった。このままだと、みんなで北京へ陳情しに行くしかない」と述べた。
情報によると、今回のデモに参加した従業員の中には北京へ陳情しに行った人もいた。多い人は二十回も行った。08年、北京へ陳情に行った四人は帰って来てから、すぐ拘留され、会社に除名された。
除名された陳さんに取材した。陳さんは「北京へ数回陳情に行った、毎回解決するといわれるが、いまでも変わりはない。個人の陳情、集団の陳情、いろんな形を試したがなかなか解決してくれない、地方からの行政関与も感じている」と述べた。
陳さんは自分の権利を徹底的に守り、自分のものを必ず取り戻すことを強調した。
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