[ソウル 31日 ロイター] – 韓国外務省は31日、中国とあらゆる分野での協力や交流を正常化させることで合意したと明らかにした。韓国への米迎撃ミサイルTHAAD(サード)配備を巡り、両国関係はこの1年冷え込んでいた。
声明によると、「韓中間の交流や協力促進が共通の利益にかなうとの見方を双方が共有し、あらゆる分野の交流・協力を迅速に通常の発展軌道に戻すことで合意した」という。
また、韓国大統領府は同日、11月10日からベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が中国の習近平国家主席と会談すると発表した。
大統領府当局者によると、会談では北朝鮮のミサイル・核開発問題や二国間関係の強化が議題になる見込みだという。
一方、中国側も声明を発表し、両国が早期の関係正常化に向けて取り組むと表明。
中国外務省によると、韓国がTHAADを巡る中国の懸念を認識し、配備が中国の戦略的な安全保障上の利益を損なうものではないことを明確にしたという。
THAAD問題が生じた昨年以降、中国で事業を行う韓国企業は大きな影響を被ってきた。中国店舗を売却するとみられるロッテ・グループの持ち株会社、ロッテ・コーポレーションは、今回の発表を受けて同社の中国事業が改善することを望んでいると述べた。
ソウル株式市場では、ロッテ観光開発が一時18%高に急騰したほか、ロッテショッピングは5.7%高。アシアナ航空も4.6%上昇した。
*内容を追加しました。
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