米トランプ政権は中国共産党のネット検閲システムを破壊する計画を本格的に推進していると、ホワイトハウスの元首席戦略官スティーブ・バノン(Steve Bannon)氏は5月9日、自身のネット番組「War Room:Pandemic」(パンデミック作戦室)で明らかにした。
米シンクタンク「21世紀のイノベーション」のCEOでレーガン元米大統領の行政管理予算局顧問弁護士のマイケル・ホロヴィッツ(Michael Horowitz)氏は同番組に出演し、「米政府が30憶ドルを投入し、米国の一流大学が持つ重要な情報技術を応用すれば、今年の大統領選前(10月末)に中共のネット検閲システムを破壊することは可能だ」と述べた。
「パンデミック作戦室」が5月9日に公開した番組「Descent into Hell(地獄への堕落)」で、中国人ゲスト2人が出演し、中国共産党がファイアウォール(ネット封鎖システム)を利用して、中国人に言論弾圧や洗脳教育を行った実態について説明した。その中で、ハイゼンベルク(Heisenberg)と名乗るゲストは、中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の元エンジニアで、華為の貿易取引先である米国の技術会社で長年、働いたことがある。華為が中共の世界浸透戦略において重要な役割を果たしているとよく知っているという。
近年、華為は中国政府の資金援助を受け、低価格を武器に国際通信市場、特に5G設備の供給市場でシェアを拡大してきた。インターネットからデータや情報を収集することが目的だ。さらに、中国のビッグデータ監視システムとネット情報検閲システムを世界まで拡大させようとしている。
ハイゼンベルク氏は、華為の設備に仕込まれているバックドアは中国軍と情報部門のためのもので、ユーザーのあらゆる情報を入手することができると述べた。華為はネット封鎖システムにディープ・パケット・インスペクション(DPI)という技術を採用したが、この技術はアメリカの会社シスコシステムズ(Cisco Systems)が開発したという。
ハイゼンベルク氏は、中国共産党が中共ウイルス(新型コロナウイルス)の情報を隠ぺいできたのは、ファイアウォールで情報を封鎖したからだと指摘した。各国は中国から本当の情報を得られず、多くの人が死亡したという。
ハイゼンベルク氏は、中国人だけではなく、世界中の人々に被害が及ぶ中共のネット情報検閲システムに、国際世界は真剣に対処しなければならないと強調。「これは避けることができた災難だ」
(大紀元日本ウェブ編集部)
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