提携強化を図る日米 新たな防衛協定を締結

2022/01/25 更新: 2022/01/25

アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は2022年1月上旬、日米の防衛協力体制の深化を目指し、2022年度から5年間の日本の同盟強靱化予算(旧称:思いやり予算/在日米軍駐留経費負担)に関する特別協定に日米がまもなく署名すると発表した。

 仮想形式で開催された外交・国防閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)でブリンケン国務長官が発表したところでは、超音速兵器対策を含めた防衛関連技術の共同研究開発をより緊密に推進する共同研究協定も調印される予定である。 

同協定により、自衛隊と米軍の即応性開発への投資が強化され、共同で作戦を行使する能力が向上すると、同国務長官は説明している。 

日米同盟の重要性が高まっていると述べたロイド・オースティン(Lloyd Austin)米国防長官は、「北朝鮮の核兵器開発に対する野心および中国の強制的かつ攻撃的な行動により、日米が追求する安定した自由かつ安全なインド太平洋地域における緊張と課題が高まっている。今回の会議はこうした背景を踏まえて開催されたものである」と話している。 

オースティン国防長官は、「在日米軍の存在を許可するという日本の支援、および軍事活動全体にわたる並外れた水準の相互協力に対して米国は引き続き感謝の念を禁じ得ない」とも付け加えている。 

中国の軍事力増強に対する懸念が高まっていることは、同日に日・豪円滑化協定が締結されたことでも明らかである。日本がこの種の防衛協力協定を締結したのは米国を除けばこれが初めてである。 

日米政府は2026年度までの5年間の同盟強靱化予算の日本側負担を単年度あたり2,110億円(約18億2,000万米ドル)に増やす方針で合意している。米国政府説明責任局(GAO)の発表によると、海軍分遣隊を含め、在日米軍として約5万5,000人の米国軍人が日本に駐留している。これは、米国としては世界最大規模の前方展開兵力である。

 日米両国はまた、インド太平洋において高まる中国の攻撃性抑制に向けた協力・協調体制を強化し、北朝鮮との非核化交渉の再開についても協力を図ることも視野に入れている。北朝鮮の脅威に対する懸念は日米両国で高まっている。2022年1月には、北朝鮮は約2ヵ月ぶりに弾道ミサイルと考えられる兵器を2回日本海に向けて発射している。(注:1月11日時点) 

北朝鮮が極超音速ミサイルと発表した最初の実験により、同国政府は非核化交渉再開を考慮するどころか、むしろ国家の兵器増強に焦点を当てているとする見方が強まった。 米国国務省のネッド・プライス(Ned Price)報道官は、国際連合安全保障理事会(国連安保理)決議に違反する実験を停止するよう北朝鮮に勧告し、非核化交渉の再開の申し出に応じるよう求めている。

Indo-Pacific Defence Forum
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