ドローン最大手DJI、中国政府系資本隠す=報道

2022/02/02 更新: 2022/02/02

ドローン世界最大手の中国DJI大疆創新科技)が中国政府系投資機関の投資を受け入れていることがわかった。米紙ワシントン・ポストが報じた。

DJIは非上場企業で株主は公表されていないが、米研究機関IPVMはこのほど、DJIが中国政府系投資機関4社の資金を受けていることを突き止めた。

4社は、中国国務院国有資産監督管理委員会(SASAC)、上海政府の傘下にある投資機関、国家開発投資有限公司(SDIC)と広東恒建投資控股である。

DJI米法人は、中国政府が所有または管理する投資機関が同社に投資したかという質問にコメントしなかったが、中国政府から「直接」投資を受けていないと主張した。

米連邦通信委員会(FCC)の中心メンバー、共和党のブレンダン・カー氏は米メディアの取材でこの問題について、「重大な懸念事項である」と言及した。

DJI製品は現在、米国内で使用を認められている。カー氏は昨年、同社製品の国内使用を認め続けるべきかどうかを検証し、新たな制限を設けるようFCCに求めた。

米財務省は昨年12月、DJIを他の7社とともに米国の投資ブラックリストに追加した。同社のドローン設備が新疆ウイグル自治区の警察当局に納品され、ウイグル族の監視に使われているためだとしている。

同社は2020年12月、米商務省のエンティティリストに追加された。同社に対して米国から技術や部品を輸出することが禁止された。

米国防総省は昨年、17年に発令したDJI製ドローンの購入禁止令を継続すると表明した。同省は以前、中国製ドローンが国家安全保障上の脅威をもたらすと示した。

20年時点、DJI製品は米アマチュア用ドローン市場の77%を占めていた。州や地方警察を含む米公安機関、消防および緊急サービスなどが使用するドローンには、DJI製品がその90%を占めている。

(翻訳編集・叶子静)

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