中国女子テニスの彭帥選手は7日、昨年、中国の張高麗元副首相から性的関係を強要されたと告白後、初めて海外メディアのインタビューに応じた。インタビューは、中国オリンピック委員会の幹部らの監視下で行われたことがわかった。米CNNが7日、報じた。
同報道によると、彭選手のインタビューを行った仏スポーツ専門紙「レキップ (L’Équipe)」の取材担当者は、今回のインタビューに関して手続きが煩雑で、全ての質問を事前に提出しなければならなかったと訴えた。
彭選手は流暢に英語を話せるにもかかわらず、中国オリンピック委員会は、インタビューが行われる北京市のホテルに通訳者を派遣した。インタビューに彭選手は終始、中国語で答えていたという。
彭選手は昨年SNS上で張高麗氏に性的関係を迫られたと告白した後、約3週間、公の場から姿を消した。同氏はインタビューの中で、張氏から性的暴行を受けていないと改めて強調し、自身が消息不明になったことについて「大きな誤解がある」と述べた。
中国オリンピック委員会弁公室の王侃・主任と名前を明らかにしたくない女性1人がインタビューの現場にいた。
レキップ紙の担当者らは、彭選手のインタビューの危険性や中国当局による「(報道)制限」を感じており、彭選手自身も今回のインタビューで、今までの中国官製メディアでの主張を復唱する可能性が大きいと考えていたという。しかし、同紙は彭選手の健康状態を確認したいと考え、インタビューを進めてきたという。
CNNによれば、同紙の担当者はインタビュー中、スポーツなどの話題になると、彭選手は笑顔を見せたが、張高麗氏から性的暴行を受けたかなどの質問に対して、彭氏は慎重な様子だったと話した。
(翻訳編集・張哲)
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