英、年末までにロシア産原油輸入停止 「プーチン体制に打撃」

2022/03/09 更新: 2022/03/09

[ロンドン 8日 ロイター] – 英国のジョンソン首相は8日、ロシアからの原油と石油製品の輸入を段階的に削減し、2022年末までに完全に停止すると発表した。

ジョンソン首相は声明で「ロシアのプーチン大統領の体制に一段の経済的な打撃を与えるため、英国はロシア産原油に対する依存を低下させる」とし、「産業界と共に取り組むことで、年内の達成は可能だと確信している」と述べた。

ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)のクワシ・クワルテング長官は、移行期間を設けることで企業などがロシアに代わる調達先を探すために十分な時間が得られると説明。このほか、ロシア産天然ガスの輸入停止も模索していると明らかにした。英国は天然ガス需要の約4%をロシアに依存している。

ジョンソン首相はこの日、ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーの東欧4カ国(V4)首脳と会談。会談後、一部の中欧諸国にとって困難ではあるものの、ロシア依存からの脱却に向け各国は連携していると述べた。

この日は米国のバイデン大統領がロシア産原油の輸入を禁止すると発表。欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、ロシア産天然ガスの依存度を年内に約6割低下させ、「2030年よりかなり前に」 依存をゼロにする計画を発表した。

Reuters
関連特集: ウクライナ情勢