[シドニー 9日 ロイター] – オーストラリアの情報機関トップのアンドリュー・シアラー氏は9日、中国の習近平国家主席はインド太平洋地域で支配力を強め、米国に対抗するための拠点として同地域を利用しようとしているとの懸念を示した。
シアラー氏はオーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが主催した会議で「欧州とここインド太平洋地域で、ルールに基づく秩序ある自由を維持するため、今以上に努力する必要がある」と強調した。
習近平国家主席に言及し、「世界の主要国としての米国を追い抜くため、防備を固めて国を強くしようとしている指導者をわれわれは目の当たりにしている」と述べ、インド太平洋地域で優位性を獲得することが中国の目的だと説明した。
地政学的脅威はサイバー攻撃などテクノロジー分野に集中することが多いため、オーストラリアは貿易や情報共有の道を閉ざすことなくサイバー攻撃に対する防衛力を強化する必要があると述べた。
ロシアのウクライナ侵攻以来、国内の専門家の間では大国間の紛争が起こる可能性はわずかしかないという見方は残念ながら少なくなっていると指摘した。
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