米国務省は1日、香港政策に関する報告書を発表した。「中国政府は過去一年で香港の民主主義を引き続き弱体化させている」と指摘した。
報告書は「台湾の国際組織への有意義な参加を妨げる」など、香港は中国に代わって、その政治的目標を推進するために行動していると批判し、「香港の自主性が弱まりつつある」と指摘した。
また、香港当局による民主派への弾圧強化、香港の選挙制度の強制的な変更、中国政府の許可を得ていない団体の政治参加の阻止、学術・文化・報道の自由への抑圧など、中国政府が香港の民主制度を破壊し続けているとした。
報告書はさらに、報道機関の強制閉鎖、中央政府や地方政府を批判する平和的政治言動を刑事犯罪と見なすようになったなど、「言論の自由」が失われつつあると批判した。
「香港の優秀な人材は離れ、香港の名誉と競争力も弱まるだろう。香港の国際金融センターとしての地位は損なわれ続ける」と締めくくった。
今年は香港返還25周年という節目の年にあたる。
中国政府は先月開かれた全国人民代表大会(国会に相当)の政府活動報告で、「愛国者治港(愛国者による香港統治)の徹底をよびかけ、統制強化を続ける方針を示した。
(翻訳編集・李凌)
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