法輪功に対する弾圧を命じた中国の江沢民元国家主席を告発する署名活動が週末、神戸市内で行われた。前国会議員や市議会議員らも演説し、「真実に目を向けてほしい」と人々に訴えた。主催者によると、2日間で255人の署名が集まった。署名活動は5日まで行われる。
署名活動で演説を行った長尾敬前衆議院議員は「中国共産党に、法輪功に対する迫害を止めろという言葉を集めたいという想いでマイクを握っている」と力説した。中国国内で迫害されている法輪功学習者は普通の日常生活すら送ることができないとし、「法輪功に対する人権侵害は絶対許してはならないという気持ちを署名に込めてほしい」と訴えた。
中国共産党による法輪功迫害は23年前に突如始まった。健康を増進させようと法輪功を学習した人々は共産党に敵視され、江沢民元国家主席が立ち上げた超法規的組織「610弁公室」や中国の警察に逮捕され、拷問を受けた。多くの者が職場を追われ、社会的地位を失った。
「中国における臓器移植を考える会(SMGネットワーク)」地方議員の会に所属する川西市議の中曾千鶴子氏は演説のなかで、法輪功学習者に対する臓器の強制的な摘出、いわゆる「臓器狩り」が現在も続いていると指摘した。
中国共産党による臓器狩りは2006年に初めて明るみになった。中国北東部の病院で働いていたアニー(仮名)と名乗る女性が、医師だった元夫が2000人あまりの法輪功学習者から角膜を摘出したと証言したことが始まりだった。
中曾氏は、中国共産党が行う恐ろしい人権侵害についてもっと知るべきだと訴えた。「(臓器狩りは)恐ろしい人権侵害だ。このようなことを政策としてやってきたのが中国の江沢民元国家主席だ。告発することでみなさんに知っていただきたい」。
そして「まずは知ること。なぜ法輪功の方々が必死に伝えようとしているのかを知ってほしい」「真実に目を向けてほしい」と呼び掛けた。
署名活動には芦屋市議の川上朝栄氏と西宮市議の矢野正史氏も参加した。川上氏は、芦屋市議会では平成30年に海外渡航移植の危険性を訴える意見書を採択したことに言及し、中国共産党による臓器狩りの恐ろしさを訴えた。
江沢民告発の署名活動は世界30カ国以上で行われている。主催者の発表によると、2021年6月時点で386万人が署名しており、そのうち日本は95万人となっている。
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