台湾の蕭美琴(しょう・びきん)駐米代表は23日、訪日中のバイデン米大統領が米国は台湾防衛に軍事関与すると述べたことに謝意を示した。 後日バイデン氏は、米国の台湾に関する戦略的曖昧政策に変更はないと述べたが、歴代政権の発言よりも踏み込んだものとして日本を含む主要メディアがスポットをあてた。
ワシントンで開かれた台湾の米駐在員とのイベントでメディアの質問に答えた蕭氏は、バイデン氏の発言について「米国は私たちに、台湾に対する政策は変化はないとの一貫した立場を改めて表明してれた」と述べた。
米国の戦略的曖昧政策が明確化に向かっているかどうかについて、蕭氏は「バイデン大統領と米政府が台湾関係法と6つの保証に基づき、台湾の自衛と安全、そして台湾海峡の平和を支持し、約束してくれたことに改めて感謝する」と述べた。
また、現在の「平和に対する最大の挑戦は中国共産党」と強調し、台湾海峡の平和は地域共通の利益であり、その維持のために協力することはすべての関係国の責任だとした。台湾は引き続き、米国を含む同志国や友好国と緊密に協力して、地域の平和を維持すると語った。
バイデン氏は23日にインド太平洋経済枠組み(IPEF)創設メンバーとなる13カ国を発表した。台湾は入っていないが、蕭氏は「この経済的な枠組みが発展していく中で、米国側とコミュニケーションを取りながら台湾にとって最も適切な参加方法を模索していく」とした。
20日、タイ・バンコクで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合で、台湾行政院(内閣)の鄧振中政務委員(無任所相)は米通商代表部のタイ代表と会談し、経済関係を進化させる機会について協議した。蕭氏はこれについて「ポジティブなサイン」とし、台湾は米国との次なる交渉や対話を円滑に進める準備を行うという。
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