中国の臓器収奪停止を求めて…人権集会に国会議員ら参加 議員連盟結成すべきとの声も

2022/05/28 更新: 2022/05/28

中国共産党が未だに「良心の囚人」から臓器を強制摘出している問題について、石橋林太郎衆議院議員は、日本社会でも「危機感を共有すべき」と訴えた。法輪功学習者などに対する臓器強制摘出問題を扱う人権団体「SMGネットワーク」の集会での発言だ。

「SMGネットワーク(中国における臓器移植を考える会)」は今年で成立4周年を迎える。27日に議員会館で開催された集会には複数の国会議員と地方議員が参加した。法輪功弾圧に関するドキュメンタリー映画が上映され、中国共産党の人権侵害行為について活発な意見交換が行われた。

集会に参加した櫻田義孝衆議院議員は、中国の臓器移植問題や少数民族に対する弾圧を挙げ、人権状況がいまだ厳しい状態だと指摘した。そして、日本は中国の間違った行為を改めさせる必要があるとし、抑圧された人々を救うために活動していきたいと述べた。

集会でスピーチを行う櫻田義孝衆議院議員(王文亮/大紀元)

中国共産党の臓器強制摘出行為が明るみに出たのは2006年。中国北東部の病院で働いていたアニー(仮名)と名乗る女性が、元夫の勤務していた病院で横行していた臓器狩りの実態を大紀元に証言した。2003年までの2年間、中国東北部にある瀋陽市蘇家屯病院で、元夫は2000人あまりの法輪功学習者から角膜を摘出したという。

証言をもとに、カナダ人弁護士のデービット・マタス氏とデービット・キルガー氏は調査を開始した。その結果発表された報告書「BLOODY HARVEST(戦慄の臓器狩り)」は中国国内の法輪功学習者が臓器強制摘出の犠牲となっていることを突き止めた。

石橋林太郎衆議院議員(自民)は、中国の臓器収奪問題について、国会議員連盟を立ち上げるべきとの考えを示した。中国共産党が「世界各国に魔の手を伸ばしている」ことについて改めて認識すべきと述べ、日本社会が「一緒になって危機感を共有して立ち向かっていかなければならない」と強調した。

日本ウイグル国会議員連盟事務局長の三ツ林裕巳衆院議員は取材に対し、中国では広範囲にわたって人権侵害が行われており、隣国である日本がしっかりと糾弾しなければならないと語った。

ドキュメンタリー映画『冷戦の中のカナリア』を放映する様子(王文亮/大紀元)

集会では、中国で拷問された三姉妹を取材したドキュメンタリー映画『冷戦の中のカナリアたち』が上映された。中国共産党の危険性を長年にわたって訴えてきた法輪功学習者を取り上げた作品だ。SMGネットワーク全国地方議員の会の代表世話人を務める丸山治章逗子市議は「中国共産党による残虐な人権侵害が行われていることを改めて認識した。早く(臓器収奪を)止めさせなければならないと実感した」と述べた。

中国出身の企業家で、中国国内の病院の臓器移植科に潜入調査を行い、多くの証拠映像を集めた于溟氏はオンラインで集会に参加した。移植患者のなかには健康的な暮らしを心掛けている法輪功学習者の臓器を希望する者もいたと述べ、「一定の需要がある」と指摘した。

臓器を摘出された法輪功学習者の身体はそのまま焼却炉に放り込まれ、跡形もなく燃やされる。前出のアニー氏の証言だ。米国の保守系シンクタンク「ハドソン研究所」のニーナ・シェイ氏は今年2月のセミナーで、中国共産党による臓器狩りは「生存者がいないのだから完全犯罪だ」と指摘している。

欧米を中心とする先進国は中国共産党の臓器狩りを非難してきた。欧州議会は5月に中国の強制的な臓器摘出を非難する決議を採択したほか、「中国の囚人、特に法輪功学習者に対する持続的・組織的・非人道的な臓器狩りが国家公認の形で行われているという報告について、深刻な懸念を表明する」とする声明を発表した。

米議会下院の超党派人権委員会で共同議長を務めるクリス・スミス議員は12日、中国共産党政権が良心の囚人を臓器摘出のために殺害することは「大量虐殺の手段」であると強い言葉で非難した。また、スティーブ・シャボット米下院議員は大紀元の姉妹メディア「新唐人」のインタビューに対し、米国は臓器収奪を罰する法案の制定や、同盟国と協力し中国に圧力をかけることで阻止する必要があると述べた。

この人道問題に長らく取り組んできたSMGネットワーク事務局の根本敬夫氏は「やがては私達(組織)の存在が不要になるような世の中になる事を祈っている」と語った。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。
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