[ワシントン 7日 ロイター] – バイデン米政権は来週、太平洋の戦略的に重要な島しょ国3カ国との協議を担当する特使をマーシャル諸島に派遣する。米国はこの地域で影響力を拡大しようとする中国への懸念を強めている。
バイデン氏が3月に任命した特使のジョセフ・ユン氏はロイターに対し、自身率いる代表団が14─16日にマーシャル諸島に滞在する予定だと明らかにした。
米国務省報道官によると、同氏は来年期限切れとなるマーシャル諸島への米国の経済支援を規定する自由連合盟約(COFA)について協議する。
米国はミクロネシア連邦、パラオとも同様の盟約を結んでおり、それぞれ2023年、24年に期限が切れる。これらの交渉も同氏が担当している。
盟約更新交渉はトランプ前米政権時代に始まったが、ユン氏の任命前に棚上げされていたため、米国が中国との影響力争いに敗れるとの懸念が高まっていた。
マーシャル諸島との間では、米国の過去の大規模な核実験に対する補償、米軍基地のプレゼンス、気候変動などが重要問題となっている。
米国は1946年から58年までマーシャル諸島で67回の核実験を行った。その結果、島民は現在も健康や環境への影響に悩まされている。
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