米アップル社の自動運転技術の機密情報を盗んだとして起訴された同社の元エンジニア、中国出身のシャオラン・チャン(Xiaolang Zhang)被告は22日、米カリフォルニア州の連邦地裁で行われた公判で罪を認めた。
アップルは2018年、機密情報を盗んだとして自動運転車プロジェクトにいたチャン被告を刑事告訴した。
起訴状は、チャン被告は自動運転車の回路基板の設計図を含む25ページの内部ファイルを、社内のパソコンから無断でダウンロードし持ち出した。
チャン被告は2015年にアップルに入社し、自動運転車チームのハードウェアエンジニアとして働いていた。18年4月、被告は上司に中国国内にいる母親の世話をしたいと話し辞表を出した。アップル側は同被告が中国の電動自転車(EV)メーカー、小鵬汽車(Xpeng Motors)に転職する予定だと知り、不審に思い、チャン被告に対し不正行為の有無について調査を始めた。
18年7月、チャン被告が中国へ出国しようとした際、サンノゼ空港で連邦捜査局(FBI)の捜査官によって逮捕された。
同被告はアップルの内部ファイルのほか、回路基板とLinuxサーバーを含むハードウェアも盗み出したという。
連邦地裁は11月14日にチャン被告に対して判決を言い渡す予定。チャン被告は最高10年の禁固刑と25万ドルの罰金を科される可能性がある。
また、アップルの元エンジニア、ジジョン・チェン(Jizhong Chen)被告も19年1月、中国のスタートアップ企業のために、アップルの自動運転技術の情報を盗んだ疑いで起訴された。
チェン被告も中国への逃亡を図ったが逮捕された。米国籍のチェン被告は現在も、容疑を否定している。
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