トランプ前米大統領は16日、南部フロリダ州の邸宅マール・ア・ラーゴで2024年大統領選への出馬を表明する演説の中で、故・安倍晋三元首相との関係に触れ、改めてその死を悼んだ。
トランプ氏はカナダやメキシコ、日本、韓国などとの貿易の再構築の必要性を説くなかで、安倍氏との関係について語った。「不幸にも非常に悲しいこととなった。私の親友で、日本をこよなく愛した偉大な人物だった」。
銃撃事件後の安倍氏の訃報を受けて、トランプ氏は7月9日にアラスカ州アンカレッジで開いた集会で、安倍氏の画像をスクリーンに映し、弔意をあらわした。9月に行われた国葬にもトランプ氏は声明を発表し「我々は非常に親しい友人になり、シンゾーほど平和への情熱を持った人物はいなかった」とつづった。
トランプ氏が大統領選で勝利した2016年11月、安倍氏は米ニューヨークにあるトランプ・タワーを訪問。就任前にトランプ氏と会談した初めての外国首脳となった。
外交専門誌「外交」のインタビュー記事によれば、当時、安倍氏はペルーで開催予定のAPECに出席する際、米国に立ち寄るとして、トランプ氏に面会を電話で直接申し出た。日米同盟を重視する安倍氏は、選挙中に日本に対する批判を繰り返したトランプ氏と早期の関係調整を図った。以後、安倍氏はトランプ氏と個人的な友人関係を築き、首脳外交を展開した。
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