デンマーク議会は28日、議員や職員に対し中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を公用の携帯電話や端末から削除するよう要請した。同国諜報機関のひとつ、サイバーセキュリティセンター(CFCS)がTikTokを通じた中国政府への情報流出リスクを指摘した。
ソレン・ガーデ議会議長は、「TikTokをインストールしている場合、削除することを強く推奨するよう議員や職員に通知した」と述べた。
170人以上の議員と職員のうち、何人がTikTokをインストールしているかは不明だ。ここ数日、複数の議員が公用端末からTikTokを削除したと表明している。
TikTokは近年、中毒性の高い心理効果や青少年に不適切なコンテンツ、偽情報、中国共産党の意向に沿った検閲、ユーザープライバシーに関する論争をめぐり批判を集めている。
主に米欧では公的機関におけるTikTok利用禁止に動いている。欧州連合(EU)欧州議会は28日に職員による禁止を決定したほか、米ホワイトハウスは27日、連邦政府の機関に対し公用端末から30日以内にアプリを削除するよう指示した。
日本政府も、松野博一官房長官が27日の記者会見で、政府職員が使用するスマートフォンなどの公用端末のうち、機密情報を扱う機器を対象に利用を禁止していると発表した。
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