米FOXニュースは24日、人気司会者タッカー・カールソン氏の即日退社を発表した。合意の上とされるが、理由は明らかにされていない。ゴールデンタイムの人気司会者だけに経営上痛手を被るとみられており、FOXの株価はニューヨーク市場で一時5%の下げを記録した。
同社は「FOXニュースメディアとタッカー・カールソン氏は、別々の道を行くことで合意した。カールソン氏の貢献に感謝している」とコメントを発表した。
カールソン氏にとって21日の放送が最後日となったが、番組内では24日の次回放送についても予告していたことから、同氏にとって退社は突然だったことがうかがえる。同番組は人気が高く、長年にわたり高視聴率を維持していた。
FOXニュースは今月、2020年の米大統領選で得票数について不正な操作を行なったとの報道で名誉を毀損されたとして、投票集計機メーカーのドミニオン・ボーティング・システムズから訴えられ、約7億8700万ドル(約1060億円)の和解金の支払いに同意した。カールソン氏も報道に携わっていた。
カールソン氏の今後が注目されている。21日、保守系シンクタンク・ヘリテージ財団のイベントで基調講演を行った後、ヘリテージ財団のケビン・ロバーツ代表は「FOXニュースで事態が悪化すれば、ヘリテージ(財団)に来ないか」と声をかけた。カールソン氏は「以前も助けていただきました」と返した。
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