[ケープタウン 2日 ロイター] – ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成する新興5カ国(BRICS)の外相会議2日目となる2日、サウジアラビアやイランを含む十数カ国の高官も南アのケープタウンで開かれた会合に参加した。欧米への対抗軸となるべく加盟国拡大を目指すBRICSとの関係深化、新規加入に関心を示す国は増えている。
かつてBRICSは新興経済国の緩やかな連合体と見られていたが、近年は中国が主導し、昨年2月のウクライナ侵攻後はロシアが後押しして、より存在感を増している。
公式プログラムによると、「BRICSの友人」と題された2日の会合には、サウジやイランのほか、アラブ首長国連邦(UAE)、キューバ、コンゴ民主共和国、コモロ、ガボン、カザフスタンが代表者を派遣した。
南アのパンドール外相は会合の冒頭、BRICSが開発途上国の擁護者だとし、新型コロナウイルス大流行時に途上国は富裕国や国際機関から見捨てられたと発言。参加国はこの非難に同調した。
エジプト、アルゼンチン、バングラデシュ、ギニアビサウ、インドネシアの代表はオンラインで会合に参加した。
イラン外務省は声明で、BRICSへの加盟を希望しており、新規加入の仕組みが早期に決定されることを望んでいると述べた。
一方、インドのジャイシャンカル外相は、1日の外相会議でBRICS拡大に関する原則や基準、手続きが検討されたとし、「まだ作業が残っている」と述べた。
南アのパンドール外相は、ヨハネスブルクで8月に開催されるBRICS首脳会議(サミット)までに、外相らが新規加入の枠組みを完成させることを目指していると述べた。
ただ、サミットを巡っては国際刑事裁判所(ICC)が戦争犯罪の疑いで逮捕状を出したロシアのプーチン大統領が出席する可能性があるため、雲行きは怪しくなっている。
ICC加盟国である南アは、プーチン氏がサミットに出席する場合には逮捕を求める圧力にさらされる。南ア政府はプーチン氏を受け入れるための法的選択肢を検討中としている。
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