[12日 ロイター] – バイデン米政権は12日、中国軍パイロットの訓練など米国の安全保障を脅かす活動を行ったとして、警備・航空会社フロンティア・サービシズ・グループなど43団体を輸出管理リストに追加した。
中国軍飛行士を訓練するため元英軍パイロットを雇用したとして英当局が厳しい目を向けている航空学校テスト・フライング・アカデミー・オブ・サウスアフリカ(TFASA)も対象に指定した。
対象企業は米国の国益に反すると見なされる活動のために米国から輸出を受けることが制限される。
米商務省が「エンティティーリスト」に追加したのはフロンティア・サービシズ・グループの中国、ケニア、ラオス、アラブ首長国連邦(UAE)の拠点、TFASAの南ア、中国、UAE、英国部門、中国航空工業集団(AVIC)の中国、南ア事業体など。
商務省はリスト追加の理由について、これらの企業が西側諸国のパイロットを雇用して中国軍飛行士に西側航空機の操縦訓練を提供したことに加え、米国製品を取得して極超音速兵器開発や極超音速飛行モデルなど中国の軍事近代化を支援したとしている。
商務省のアクセルロッド次官補(輸出管理担当)は声明で「中国が軍事近代化計画を実現するために米国の技術やノウハウを取得するのを防ぐことが不可欠だ」と述べた。
リストには中国の31団体が追加された。このうち上海超算科技について商務省は、極超音速研究を支援するためクラウドベースのスーパーコンピューティング機能を提供していると説明した。
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