※この記事は2023年3月14日の記事の再掲載です
新型コロナワクチンを接種した方から、「これはどうやって体外に排出するの?」とよく質問される。これらの製品は、mRNAやアデノウイルスDNAといった遺伝暗号が含まれている。しかし、それがいつどのように分解されるかが分からないまま製品は出回った。合成mRNAは脂質ナノ粒子に組み込まれており、ヒトのRNA分解酵素(リボヌクレアーゼ)に対して強い耐性を持つよう設計されている。そのため、長期間にわたって目的のタンパク質を産生することができる。
もし、滅多にない遺伝子障害において、ヒトの正常なタンパク質が産出されるのであれば(例えば、ファブリー病においてαガラクトシダーゼが産出されるのであれば)、これは有利に働くだろう。しかし、それが病原性のタンパク質、つまりSARS-CoV-2のスパイクタンパク質である場合は大問題だ。アデノウイルスDNA(ヤンセンファーマ製)はデオキシリボヌクレアーゼで分解されるはずだが、十分には研究されていない。
したがって、スパイクタンパク質の溶解が、ワクチン後遺症治療における目標となる。呼吸器感染症において、スパイクタンパク質は、II型膜貫通型セリンプロテアーゼ、カテプシン、フリンなどの細胞内プロテアーゼにより処理、あるいは活性化される。しかし、ワクチン接種の場合は、全身投与であり、細胞内でスパイクタンパク質が産生されるため、それらの系統は回避される可能性がある。その結果として、一連のワクチン後遺症は、細胞や組織、臓器におけるスパイクタンパク質の蓄積によって引き起こされると考えられている。
ナットウキナーゼは、大豆を納豆菌で発酵させることで生成される酵素で、納豆やサプリで摂取できる。この酵素はフィブリノゲン、第VII因子、サイトカイン、第VIII因子を分解し、心血管系への効果が研究されている。私が診療で使用しているすべての治療法の中で、また提案されているすべての解毒剤の中で、ナットウキナーゼと関連ペプチドは、現時点で患者にとって最も有望であると私は考えている。
城西大学の谷川尚准教授らは、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質に対するナットウキナーゼの効果を検証した。最初の実験では、ワクチン接種者に類似した細胞溶解液の調製物の中で、スパイクタンパク質が時間および用量依存的に分解されることが示された。二番目の実験では、SARS-CoV-2感染細胞においてナットウキナーゼがスパイクタンパク質を分解することを実証した。これは、2021年に東京農工大学の大場真己 特任准教授らが行った同様の研究でも再現された。
ナットウキナーゼは、フィブリン溶解単位(FU)/gで投与され、純度により異なる場合がある。東京医科大学の黒澤裕子助教授らは、ヒトに2000FUを単回経口投与したところ、投与後6時間、8時間のDダイマー(血栓が溶かされた時に生じる物質)の血中濃度、および4時間の血中のフィブリン・フィブリノゲン分解産物が有意に上昇することを示した(それぞれp< 0.05)。
したがって、経験的に、開始用量は1日2000FUを2回とすることができる。薬物動態学的および薬力学的に完全な研究は完了していないが、市販のサプリメントとして数年間使用されていることは、ナットウキナーゼが安全であることを示唆している。主な注意事項は過度の出血で、抗血小板薬や抗凝固薬との併用にも注意がいる。
これらの知見に基づき、ナットウキナーゼやセラペプターゼなどの類似製品は、十分な資金を投入し、前臨床および臨床開発プログラムを加速する必要がある。また、SARS-CoV-2感染や経験的早期治療と同様に、時間の緊急性も議論すべき問題だ。一連のワクチン後遺症やコロナ後遺症の治療におけるナットウキナーゼの安全性と有効性を明らかにするための医薬プロファイルを完全に整備するのに、長ければ20年はかかるだろう。
現在、多くの人が障害を負っている。副作用のリスクが十分に低く、高い恩恵が見込まれることを踏まえ、経験的治療が正当化されると多くの人は考えている。皆さんには、主治医に相談するか、ホリスティック医学や自然療法の専門家で、様々な用途におけるナットウキナーゼの安全性プロファイルを熟知している人に相談することをおすすめする。
◇ 参考文献:
本記事は情報提供を目的としたものであり、個別の医療アドバイスの代わりとなるものではありません。個人的な医学的アドバイス、診断、治療については、信頼できる専門家にご相談ください。
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