中国で、新型コロナウイルス感染が再び拡大している。3回目感染の患者が、大幅に増えている模様だ。
北京市の衛生当局が24日に公表した週間報告によると、市内で確認された感染症患者数のなかで、最も多いのは引き続きコロナ患者だった。ただし、中国政府は4月末から全国の感染状況に関する統計発表をやめているため、中国全体の実態は不明である。
民間の多くの医師や市民が「近頃、3回目感染の患者が大幅に増えている」と指摘しているように、各地の病院の発熱外来には患者が列を作っている。
中国メディアの「新華視点」でもこのほど、北京の病院の感染症科医師の話を引用して、同病院における新型コロナウイルス感染症による一日当たりの感染者は「6月や7月と比べて、8月は増えている」と報じている。
今月21日に、学術誌「ネイチャーメディシン(Nature Medicine)」に掲載された米ワシントン大学の研究者による研究論文のなかに、「コロナに一度もかかったことのない人に比べて、重度のコロナ感染症患者は、初回感染から2年後に死亡および入院リスクが高くなる」という指摘がある。
この研究を行った疫学者のズィヤード・アル・アリー(Ziyad Al-Aly)氏は、次のように警鐘を鳴らしている。
「コロナにかかったが、もう治ったから大丈夫、と思っている人は多いが、それは違う。数年後、あなたは自分が以前コロナに感染したことがあるの忘れているだろう。しかし、コロナはあなたを忘れていない。それは、あなたの体内で、深刻な破壊を引き起こすかもしれないのだ」
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