[ベンガルール 2日 ロイター] – インド宇宙研究機構(ISRO)は2日、同国初となる太陽観測衛星「アディティヤL1」の打ち上げに成功したと発表した。
約4カ月かけて地球から約150万キロ離れた地点で太陽周回軌道に入り、地球上でオーロラを発生させる太陽からの粒子「太陽風」について調べる。太陽と地球の引力が釣り合う「ラグランジュ点」に位置することで燃料消費を抑える。
インドは先月、月の南極付近に無人月探査機「チャンドラヤーン3号」を着陸させたばかり。
モディ首相は、米中が先行する世界の宇宙計画でインドの存在感を高めたい考え。シャー内相は今回の打ち上げはモディ氏のビジョンに向けた「大きな一歩」になったと述べた。
アディティヤL1の部品開発に携わったソマク・レイチャウドフリ氏は、今回の打ち上げが科学分野で「ビッグバン」を起こし得ると説明。世界の民間企業が地球の低軌道を周回する人工衛星に力を入れているが、太陽からの高エネルギー粒子が通信用衛星にぶつかる可能性があるとし、アディティヤL1が行う調査の重要性は高いと述べた。
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