中国共産党が「一人っ子政策(1979~2014)」とともに、かつて推進してきた「晩婚化・晩産化」は、いまや中国に人口減少危機を生み出している。
中国国家統計局は17日、2023年末の中国の総人口が、前年末比で208万人減の「14億967万人だった」と発表した。
しかし、 2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の蔓延、2019年末からの武漢肺炎(新型コロナウイルス感染症)および現在も中国各地で感染拡大が続いている呼吸器系の感染症などによる正確な死者数は公表されていない。
そうしたことから、このたび中共政府が発表した総人口「14億967万人」には、大きな疑問が残る。
中国の本当の人口は「中共政府が公表する数字の通り」ではなく、むしろ公表できないほど急速に人口減少が進んでいる可能性が否定できないのだ。
いっぽう、こちらも中国国家統計局の公式統計であるが「25〜29歳の中国の若者は、2人に1人が結婚していない」「25歳の中国の若者の未婚率は70%」といった数値が出ている。
中国国家統計局が公表した「中国人口・就業統計年鑑2023」によると、2022年時点での25〜29歳の年齢層の未婚率は51.3%。30〜34歳の未婚率は18.4%。35〜39歳の未婚率は8%であるという。
中国SNS微博(ウェイボー)と複数の大学や研究機構が2023年1月に共同で行った中国全土を網羅するアンケート調査の結果、今の中国では「男女ともに、30歳以上で未婚であることは普遍的」という実態が見えてきた。
しかし、都市部と農村部とでは顕著な違いがある。都市部では、若者は男女ともに晩婚傾向であるのに対し、農村部では、男性の若者は普遍的に生涯独身という問題に直面している。
この場合、農村部の男性が、本人の意思として独身を選択しているのではなく、男女比の不均衡から女性が足らず、結婚相手が見つけられない事情があると考えられる。
中国の民政部の統計によると、成人の独身人口は2018年に2億4000万人に達している。
それに加えて、近年の婚姻率の低下や離婚率の上昇などにより、中国の独身人口は「将来的には4億人に達する」ことが予想されている。
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