【独占】 警告されなかったリスク なぜ米CDCはワクチンに関する注意喚起を出さなかったのか

2024/01/29 更新: 2024/02/07

米国疾病予防管理センター(CDC)が新型コロナワクチン心筋炎に関する注意喚起を送らなかった理由は、パニックを引き起こすことを懸念したからだということが、エポックタイムズが入手した電子メールにより明らかになった。

CDCは2021年、心筋炎とファイザー・バイオンテック社およびモデルナ社のコロナワクチンに関する注意喚起の草案を作成した。内部文書によれば、局長への文言確認などの手順を踏み、一般公表する準備をした。

この警報はCDCの健康警報ネットワーク(HAN)を通じて全国の州および地方自治体の職員、医師に送信されるはずだった。

しかし、警報は送信されることはなかった。

エポックタイムズが入手した2021年5月25日の電子メールでは、CDCの職員が、なぜ一部の職員が警報の送信に反対したかを明らかにしている。

当局者のサラ・オリバー氏はメールで「このHANを使用して警告を発表するかどうかが議論になっている。HANはCDCの臨床医や公衆衛生局への主要な連絡手段であるが、警告を出して人を心配させるようなことも避けたい」と述べた。

これはオリバー氏のファイザーまたはモデルナの従業員とのやり取りだ。エポックタイムズが入手したコピーでは、その従業員の名前とメールアドレスは黒塗りされている。

エポックタイムズはオリバー氏にコメントを求めたが、返答は得られなかった。CDCにも電子メールについて問い合わせたが、同センターはオリバー氏の声明には言及しなかった。

こうしたCDCの対応について、議員や専門家は国民の健康よりも自らの社会的評価を優先する許されざる行為だと指摘している。

国土安全保障・政府問題委員会の共和党トップであるロン・ジョンソン上院議員は「ワクチン接種者における心筋炎と心膜炎のリスク増加について臨床医に通知する正式な警告を直ちに発しなかったCDCの決定は、許しがたいだけでなく、医療過誤だ」とエポックタイムズの取材に答えた。

「CDCは、国民の健康よりも自らの社会的認知を優先すべきではない。そのような決断を下した者は責任を負わなければならない」

一方、全米で心筋炎患者が胸痛などを訴えて救急外来を受診していた時期に、どの職員が警告を送らないことを決定したのかは、いまだに不明だ。

抗うつ剤に自殺警告を追加するよう規制当局に促した医薬品安全性擁護者のキム・ウィツァック氏は、心筋炎を軽視するCDCの動きは、当局と製薬会社の透明性に関する問題が長年にわたって存在していることを示していると語った。

「CDCが『人々を不安にさせたくない』というような議論をしたこと自体が信じられない。これは実際に起こり得る潜在的な問題であることを人々に認識してもらう必要がある」

ウィツァック氏はこうした選択が、公衆衛生に対する消費者の信頼を損なう一因になっていると述べている。

元CDC所長で現在は世界保健プロジェクト「Resolve to Save Lives」の社長兼最高経営責任者(CEO)を務めるトム・フリーデン博士も電子メールの内容を指摘した。

フリーデン博士は「新型コロナウイルス感染症のリスクと、ワクチンを含むあらゆる治療法のリスクとベネフィット(利益)を慎重に比較検討することが重要だ。ワクチンの安全システムは機能し、青少年に投与するワクチンを配布した直後に、非常にまれではあるが本物の心筋炎の兆候を発見した」

「公衆衛生当局は安全シグナルを見つけた場合、それが『真実』なのか『ランダム』なのかを調査しなければならない。データを複数の角度から検討し、臨床医を含む現場のパートナーから証拠を収集することが重要だ。これは迅速かつ慎重かつ徹底的に行う必要がある」と語った。
 

CDC の内部メール。(大紀元)

モデルナとファイザーに通知

米国当局は、ワクチンが承認される前に、ワクチンによって引き起こされる可能性のある事象として、心筋炎と心膜炎を特定した。2020年12月のワクチン接種後まもなく、モデルナとファイザーのワクチンを接種した人々からの心筋炎と心膜炎の報告が、保健当局とワクチン製造業者に寄せられた。

CDCが管理を支援するワクチン有害事象報告システム(VAERS)のシグナルも2021年2月に発動した。これは、イスラエルがCDCと米国医薬品規制当局に、主に若い男性の間で「多数の」心筋炎症例が発生していると警告した時期でもある。

一方、当時のロシェル・ワレンスキーCDC所長は、2021年4月に初めてこの問題を公に取り上げた。

ワレンスキー所長は、CDCが米軍関係者と軍属の症例について連絡を取っていることを明らかにしながらも、CDCは心筋炎の報告を受けておらず、シグナルも発生していないと虚偽の説明をした。

エポックタイムズ紙が調査した内部文書やその他のデータによると、CDCには実際、死亡症例を含む何百件の心筋炎症例が報告されていたほか、退役軍人省のシステムから発生したシグナルを隠すことに協力していたことが明らかになっている。

また、CDCがワクチン接種による心筋炎などを懸念していることもエポックタイムズが入手したメールでわかった。

オリバー博士は2021年5月21日、モデルナとファイザーの代表者宛にCDCが心筋炎症例に関する情報を公表する可能性があることを伝えたメールの中で、次のように述べている。

「公表される前に、あなた方が知っていることを確認したかったのです。ご存じかもしれませんが、mRNAワクチンを接種した後、青年や若年成人に心筋炎が見られることが懸念されています。ありがたいことに、症例は比較的軽症のようですが、医療関係者にこの問題を認識してもらう必要があります。CDCは情報伝達の方法について議論しており、明日にはもっと情報が得られるかもしれません」

エポックタイムズはモデルナとファイザーにコメントを求めたが、本記事掲載までに返答は得られなかった。

縮小された対応

エポックタイムズが入手した2ページにわたる警告の草稿は、完全に編集されていた。エポックタイムズは編集されていないコピーの入手に努めている。

電子メールによれば、この草稿はワレンスキーCDC所長を含めて社内で回覧され、「CDCが米国食品医薬品局(FDA)と相談した結果、警告を送らないと選択した」ことを示していた。

そして警告を送らない代わりに、CDCは2021年5月20日、「ワクチン接種後の心筋炎について検討した結果、『比較的少数の報告』があるものの、心筋炎の発生率は『予想される基準値と異なっていない』とウェブサイトに発表した。

同時にCDCは「臨床的考察」という別のウェブページで警告を掲載することにしている。

2021年5月27日に掲載されたこのページでは、2021年4月以降、「mRNA COVID-19(ファイザー・バイオンテック社およびモデルナ社)のワクチン接種後に心筋炎および心膜炎の症例が増加したことが米国で報告されている」と述べている。

このページには、12歳以上のすべての人にCOVID-19ワクチン接種を推奨する前に、CDCと同機関のパートナーがこの問題を調査しているとも書かれていた。

FDAは今回の警告についての詳しい説明を避け「FDAは引き続きCDCと協力し、ワクチンに関連する既知の安全性リスクを監視し、関連する安全性情報を一般市民、医療従事者、臨床医に確実に伝えるための最善を尽くしている」としている。

メリーランド州に拠点を置く大紀元のシニアリポーター。主に米国と世界のニュースを担当。
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