農林水産省はアフリカ豚熱(ASF)の国内への侵入に警戒を強めている。9日、同省のウェブサイトで最新の注意喚起ポスターの情報を更新した。
坂本農水相は2日の記者会見で、「我が国では未発生のアフリカ豚熱ですが、近年東アジアでも感染が広がっています」と述べ、10日から旧正月を迎える中国などでは、日本への旅行者の著しい増加が見込まれるとし、また、韓国では、我が国への定期便が発着する釜山広域市において、今月に入り、急激に感染が拡大しているとの情報があると述べた。
アフリカ豚熱(ぶたねつ)は豚やいのししの病気であり、人に感染することはないとされている。しかし、感染すれば致死率100%の病気であり、今、日本で発生している豚熱(CSF)とは別の病気だ。現在我が国では、発症例はまだないが 、韓国では発症地域が南下してきており、中国でも同様な広がりを見せている。
肉類に付着、人にも付着して日本国内に持ち込まれる可能性が高く、有効なワクチンもなく、有効な治療法がないとされていて、感染が広がれば、養豚場に大きな被害が、発生することが予想される。
アジアではほぼ全域に広がり、まだ感染例がないのは、日本、台湾、セイロンである。
韓国製の海苔巻き(キンパ)からの感染例もあり、人やダニも運び屋になると指摘されている。
坂本農水相は会見の最後に、「我が国は本病の清浄国であり、これまで本病の発生は確認されておりませんが、アフリカでは常在的に、ロシア及びアジアでも発生が確認されているため、今後とも、海外からの侵入に対する警戒を怠ることなく、本病の発生予防に努めることが重要です」と述べ、注意喚起を促した。
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