今月13日、旧正月4日目を迎える河北省邢台市の集合住宅で大規模な爆発事故が起きた。爆発原因は、現時点では不明。
画像に映るその凄惨な光景は、まるで爆弾が落ちた戦場の街と見まごうほどである。
爆発現場を捉えた複数の動画のなかには、辺りの道路一面に飛び散ったレンガやガラス、窓枠などがあった。また、爆発の衝撃でビル1階と2階のドアや窓、2階の一部ベランダが吹き飛んでいる。ビルの3階以上の窓ガラスも割れ、窓枠も一部が変形している。
死傷者について、現地当局は「3人死亡」と主張している。しかし爆発現場を見る限り、被害の範囲が広く、状況も極めて深刻であるため「死傷者などの人的被害は、もっと大きいのではないか」と民間では疑っている。
この集合住宅にある店舗の経営者は、中国メディアに対し「午前8時ごろに、大きな音を聞いた」と証言している。
しかし爆発事件の後、同事件について伝えた中国メディアの報道および転載された記事などは、全て削除されたことがわかった。中共当局が、またしても情報封鎖に乗り出した模様だ。
(2024年2月13日、河北省邢台市の集合住宅で起きた大規模な爆発事故の現場)
中共当局が、中国メディアの報道をふくむネット情報の一斉封鎖に乗り出すケースは、実際少なくない。
その背景には、そうした事故や事件が中共体制の安定を脅かす懸念があるなどの、政治的な理由によって「その事件があったこと自体、国民に知らせない」という体制側の思惑があるからだ。
旧正月の初日(2024年2月10日)にも山東省日照市莒県の政府門前で、元武装警察とみられる男によって、銃による無差別乱射事件が発生。40人以上が撃たれ、このうち20人以上が死亡したとされている。
しかし、この事件についても中共当局は厳重な情報封鎖を行い、事件を報道した中国メディアの報道や転載記事が全て削除されている。事件発生当時、現地では電波が遮断され、都市全体に戒厳令が敷かれた。
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