人間の尊厳を守るための宣言 バチカン報告書が性転換と代理出産を批判

2024/04/10 更新: 2024/04/10

バチカンは、性転換代理出産に関する公式見解を含む重要な報告書を発表し、現代社会の諸問題に対してカトリック教会人間の尊厳を重んじる立場を明らかにした。

性転換と代理出産の行為が、人間の根本的な尊厳に反するというこの宣言は、教会の信仰と教義を反映しており、社会に深い思索を促す。

バチカンは4月8日に、性転換と代理出産に対する公式の批判を含む24ページの報告書を発表し、これらの行為が人間の尊厳を軽視するものであるとの立場を明らかにした。

この報告書は、バチカンの信仰教義部が発表したもので、「人間の無限の尊厳に関するDDFの宣言」と題されている。

5年以上の時間をかけて練り上げられたこの文書は、現代社会における人間の尊厳への脅威に焦点を当て、中絶、人身売買、貧困、安楽死、死刑など、14の重要な問題について言及している。

性転換への反対

宣言の序文では、「啓示を通じて、教会は人間の根本的な尊厳を強く再確認し、人間は神の似姿として創造され、イエス・キリストによって救われるという信念を持っている」と述べられている。

特に重要なのは、この文書がカトリック教会の性別に関する教義を公式に再確認し、それをさらに発展させていることである。個人が自分の性別を変えようとする行為は、神の領域に踏み込む誤りとされている。カトリック教会は、性同一性理論を受け入れがたい思想として扱っている。

声明では、「性別に関する理論は、専門家の間でも科学的な合意が得られていないという大きな論争が存在する。教会は、人間の生命が身体的であれ精神的であれ、神の恵みの贈り物であるということを再び強調している。私たちはこの贈り物を感謝して受け入れ、善い行いをするべきだ」と教えている。

「生命が神の恵みであるという基本的な真理から逸脱し、性別理論を推進するような自己決定の追求は、自らを神に見立てる誘惑であり、聖書に記された神の愛と対立するものである」述べている。

さらに、声明は男女の性別差が神によって創造されたものの中で最も美しく、力強い差異であると断言している。

「性別理論におけるもうひとつの重要な視点は、生物学的に最も顕著な差異である性別の違いを否定しようとする点にある。この根本的な差異は、想像し得るものの中で最も大きく、最も美しく、最も力強いものであり、男女間のこの違いが素晴らしい相互作用を生み、新しい生命、新生児がこの世に誕生する奇跡の源となっている」と声明は言っている。

代理出産に対する反対

声明では、教会が中絶に関する立場を再確認した。長年にわたって代理出産に対する倫理的な批判を行ってきたが、代理母出産は、生命を尊重する姿勢に反する。

「教会は代理出産の実施に反対している。なぜなら、この方法は、かけがえのない子供たちを商品のように扱うことにつながる」と声明で述べている。

「最も重要なのは、代理出産が子供の尊厳を損なうことである。実際に、すべての子供には見えない尊厳があり、彼らの人生の各段階、受精から出生、成長して男の子や女の子になり、成人に至るまでの瞬間に、それぞれ特別な方法で現れている」

「この不可侵の尊厳によって、子供は人工的に作られた存在ではなく、完全な人間としての出自を持つ権利と、贈与者と受領者の双方が、生命の贈り物を受け取る権利を有している」

カトリック教会は、人の生命は受精の瞬間から自然な死に至るまで、どの発達段階や環境においても保護され、尊重されるべきと教えている。

バチカンは、代理出産をめぐる国際的な産業に対しても深刻な懸念を抱いており、裕福な国の夫婦が途上国の貧しい女性に代理出産を依頼し、その見返りとして金銭を支払う現状に問題を提起している。

「人間の尊厳を認めることは、夫婦の結びつきと人間の生殖に関わる尊厳を認めることを意味している。この観点から、子供を持つことへの合法的な願望は、子供を持つことを『権利』にすべきではない。なぜなら、そのような権利は、生命の贈り物としての子供の尊厳を尊重していないからだ」

「宣言」によれば、その目的は社会に対して思考の機会を提供し、複雑な歴史を通じて人間が人間の尊厳を理解し続け支援することにある。

「そのように行動することにより、私たちは数々の問題や不安に直面しても、道を見失うことはないだろう。さらなる痛みや深刻な苦しみを自分にもたらすことはないだろう」と、宣言では述べられている。

林燕
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