このほど、華人圏のSNSではまたしても「手抜き工事」関連ニュースが相次いで投稿され、中国の住宅の安全性に関する疑念が再度巻き起こっている。
昔から中国各地であまりにも校舎、学校体育館、公立病院、スーパーマーケット、集合住宅の崩落事故が相次いでおり、中国人の誰もが同様の事故が発生するたび、SNSには「又是豆腐渣(またしても手抜き工事か)」というコメントが見られる。
米国の上級橋梁設計技術者である竹学葉氏も「今の中国は一見してとても見栄えは良い。しかし、10年もしないうちに、おから工事災害があちこちに現れるだろう。住宅をはじめ、橋、道路、鉄道などのインフラは問題だらけだ」と警鐘を鳴らした。
「復興プロジェクト」まで最悪品質の手抜き工事?
こちらが「手抜き工事」と指摘されている同国甘粛省の「復興(地震後)プロジェクト」の家だ。
女性村民は建物に使用されるコンクリートを「素手」でちぎって砕き、粉々にもみつぶして見せてくれた。
続いて女性は足で建物の外壁を(一見、コンクリート?)蹴ると、建材の粉がパラパラと落ちていく。コンクリートをいとも簡単に破壊できる、この動画の中年女性はなにも怪力の持ち主ではないようだ。ごく一般人の素手の力で粉々にできてしまうこの住宅の品質に、記者も絶句する。
動画投稿者によると、「建物のコンクリートには鉄筋すら入っていない」という。
「こんな家住めるか!」「こんな家住むのは自殺行為だ」と関連話題には怒りと非難が殺到しているが、このような「最悪品質」の手抜き工事、俗に「おから工事」と呼ばれる家は中国には無数に存在する。
(5月28日、中国甘粛省臨夏回族自治州积石山県大河家镇(町))
雨が最高の「検査員」?
今月11日、大雨の洗礼を受けた黒竜江省ハルビン市でも「手抜住宅」が露呈した。同市にそびえたつ超高層住宅の外壁がなんと、大量に落下したのだ。マンション下の道路には落下した瓦礫や破片があふれ、関係者が後片付けに努めている。
(2024年6月11日、黒竜江省ハルビン市)
安徽省でも
12日にSNSに投稿された別の動画のなかにも安徽省で撮影されたという「手抜き工事」の集合建物があった。住宅上層階から建材が大規模に抜け落ちていくその場面は見る者を震え上がらせる。
死傷者が出ていないことを祈るばかりだ。
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