中国の北部では高温や干ばつ、南部では深刻な洪水に見舞われている。山東省(北部)では村民による龍王さまへの「雨乞い」を捉えた動画がSNSで拡散されて話題になっているが、深刻な洪水に見舞われている南部では、多くの死者や行方不明者が出ている。
広州市の応急管理部によると、山津波や土砂崩れなどにより17日時点で死者5人、行方不明者15人のほか、13人が立ち往生して救援を待っているという。
また集中豪雨や洪水に見舞われた福建省でも、省内各地で土砂崩れが発生しており、17日時点で死者3人、行方不明者2人と公表されている。
しかし、中国共産党当局は、災害が起きるたびに一貫して、被害情報の隠蔽を行っているため、今回の災害による実際の死傷者数や被害状況は、公式発表をはるかに上回る可能性がある。
洪水は「人為的」?
いっぽう、SNS上では洪水は「人為的」に引き起こされたものであるとする指摘が寄せられている。
「下流の村民への避難通知もないまま、上流でダム放流が行われた」
「通知が来るのが遅すぎる、洪水はあっという間にやってきて、家族の老人は避難する間もなく亡くなってしまった」
「浸水被害が深刻な地域とは、今でも連絡がとれない」といった訴えのほか、
「洪水災害に関するニュースは(中国SNSで)トレンド入りできない」と、中共当局が「またしても」救助より先に情報封鎖を行っていることを非難する声が多く上がっている。
(2024年6月17日、広東省を襲った洪水。投稿者:下流の村民への避難通知もないまま、上流でダム放流が行われた)
(2024年6月17日、広東省を襲った洪水。国際放送「希望の声(soundofhope.org)」による投稿(邦訳):広東省を襲った洪水により、数十万人が被害を受け、無数の家屋が倒壊した。電力システムも破壊されたため、13万世帯以上が停電。また、土砂崩れにより無数の人たちが行方不明となった。しかし、地元のネットユーザーによると、「これほど深刻な洪水災害であっても(中国)SNSでトレンド入りすらできなかった」という。情報封鎖すれば、まるで何事もなかったかのようにできるというのか…)
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