中国経済が低迷する中、同国で5月末から実施されていた今年の大セール「618商戦」の流通総額は今年初めて減少したことがわかった。消費者はなかなか財布の紐を緩めず、なかには「財布の中身が空っぽだ」と明かす大学生も。
中国の市場調査会社、星図数据(SYNTUN)によると、「618商戦」期間中、中国の主要ネット通販プラットフォームにおける流通総額が前年同期より7%減少した。
「618商戦」は、毎年11月に大々的に開催されるダブルイレブン(W11 / 独身の日)に次ぐ中国の大規模なECセールだ。コロナ禍のなかでさえ、売れ行き好調で昨年に至ってはピークに達していた、今年は全く事情が異なってきた。
「618商戦」が初めて開催された2010年、当時のセール期間はわずか1日だった。しかし、今年は各電子商取引大手はセール期間を1か月延長する発表している。
中国のインターネット情報サービスの「電商中国」によると、今年、各電子商取引大手は著名人やインフルエンサーを起用してのライブ配信による販売促進などので大々的なプロモーションを行った。このほか、「セール期間」も1か月延長で、熾烈な価格戦が繰り広げられている。なかには50%引の価格で参戦する一部高級ブランドもあるのに、こうした赤字覚悟の大セールであっても、中国の消費者は「それでもお金がない」と反応は薄い。
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