[東京 19日 ロイター] – 林芳正官房長官は19日の閣議後会見で、日本と台湾の海上保安当局が1972年の断交後初めて合同で海上訓練を実施したとの報道に関連し、台湾とは日ごろから海難捜索救助などの実務協力・交流を行っているとして、「中国を含む第三国を対象や念頭に置いたものではない」と述べた。
同日付読売新聞は訓練について、日台の海上保安当局が海保間の結束と現場での連携を強化し、中国が進出を続ける東・南シナ海での不測の事態に備える狙いがあると報じた。
林官房長官は、台湾と結んでいる海難捜索救助や密輸・密航対策など協力の覚書に触れ、台湾とは非政府間の実務関係として維持していくとの基本的立場を踏まえ、日台間の協力・交流のさらなる深化を図ると述べた。
海上自衛隊で発覚した潜水手当ての不正受給額が増える可能性があることなどについて、木原稔防衛相の責任や進退を問われ、林官房長官は改めて辞任を否定。現在の安全保障環境は日本の防衛に一分の隙も許されない状況だと指摘し、木原氏は防衛相の責任として「強力なリーダーシップを発揮し、防衛省・自衛隊の組織そのものを早急に立て直し、防衛体制を万全なものとして国民からの信頼回復に全力で当たってもらいたい」と述べた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。