今月24日、中国浙江省杭州市の街中で同国の高級EV「アークフォックス(極狐)」が炎上する事故が起きた。
事故現場で男たちが事故車両を「黒い布」で覆い、エンブレムを取り外したり、ボンネットを開けて中の部品を取り出したりする様子を捉えた動画が、SNSで拡散されて物議を醸した。
事故を起こしたEVの所有者の陳さん(女性)によると、「車は2か月前に購入したもので、運転中に突然自然発火した」という。
「火は後に消されたが、現場に来たメーカー(中国自動車大手「北京汽車集団」)のスタッフが最初にしたのは車を覆い隠すことだった」
「それから、彼らは車のエンブレムを取り外したり、メーカーのロゴ入りの部品を取り外したりしていた」と陳さんは明かした。
(事故現場で隠蔽工作をする男たち)
なぜ、車をカバーで覆い隠したり、エンブレムを取り外したり、メーカーロゴ入りの部品を持ち去るのか?
メーカー側スタッフによるこの一連の行動の目的は、
「自然発火した車を特定されないための、隠蔽工作ではないか」
と指摘する声が殺到している。
陳さんはその後、メーカーにクレームを入れたところ、「カネを弁償すれば文句ないだろう」という返答が返ってきたという。
動画がSNSで話題になり、世論の圧力を受け、「北京汽車集団」は25日、「スタッフの不適切な行動」について謝罪の声明をした。
今回の「アークフォックス(極狐)」に限らず、事故後に「車を覆い隠す」事例は過去にも明らかになっている。
例えば今月11日、湖北省武漢市で「無人タクシー(乗客なし)」が事故が起こした際も、現場に駆け付けた交通警察が最初にしたのは、「車を覆い隠す」ことだった。
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