寝る時いびきをかく10歳女児・林沐語ちゃんは今月6日、黒竜江省ハルビン市の病院で「扁桃腺手術(簡単で低リスクな手術)」を受けて、死亡した。
病院によれば、死因は「肺出血」となっていたが、遺族は病院側が臓器収奪を目的として故意に殺害したと疑い、真相の究明を求めて、SNSで世論に助けを求めていた。
沐語ちゃんの母親の湯さんは21日、中国メディア「現代快報」に対し、「死因に疑問を持っていたため、検死に同意したが、検死予定日の前日に娘の頭の中や胸の中身がすべて取り出されていることを知った」ことを明かした。
この事件解明の最新の進展は、遺族が調べた監視カメラ映像により、女児の手術を担当していた執刀医が手術中に何度も携帯電話を取り出していたことや、麻酔医のほうは手術台を1時間近く離れていたことが判明したことだ。
またこの執刀医と麻酔科医師2人は「患者からチップを貰った」ことにより懲戒免職になった。
医師たちがもらった「チップ」は中国語でいう「紅包」で、つまり正規の料金以外に、「よろしくお願いします」ということで渡す金銭のこと。端的に言えば「賄賂」だ。
湯さんは中国メディアに対し、次のように語った。
「執刀医の高は手術前夜、翌日に手術を控えた11人の患者家族を呼び出した。患者家族は列に並び、1人ずつ高との談話に臨んだ。高は『手術にいかに多くの危険が伴うか』について強調し、患者家族にチップをよこすよう仄めかしていた。高の意図をくみ取った自分も1千元(約2万円)を祝儀袋に包み、テーブルの上に置いていった」
「麻酔医の楊も、患者家族を1人ずつ部屋に呼びつけて、麻酔のリスクについて語り、同じようなことを仄めかしていた。あの時も自分は500元(約1万円)入りの祝儀袋を楊のポケットに入れた」
関連報道をめぐり、ネット上では「業務上必要な注意を怠った医師による殺人のようなもの」と怒りが噴出。
なかには、「タダでさえ医徳(医療道徳)が低下し、本来の使命である救命より金儲けに走る病院など行かないほうがいい」と呼び掛ける声も上がっている。
(死亡した林沐語ちゃんの両親による「真相究明を求める」自撮り動画など NTD新唐人テレビより)
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