今月2日、猛暑の城「重慶市」では、気温を下げようと、人工降雨を施した。
しかし、結果的に「気温はあまり下がらなかった」どころか、思わぬ「突風」による災害まで引き起こした。現地市民いわく「町は世界の終わりのような光景が広がっている」
人工降雨の後、市内の20の地域の70の気象観測所で風力階級8(木の枝が折れ、立っているのが困難になる)以上の強い風を観測し、最大瞬間風速34.4メートル(時速123.84キロメートル)だ。
突風により、町の多くの木が根こそぎなぎ倒され、大量の屋外看板を吹き飛ばした。大量の車両が落下物の下敷きになり、ガソリンスタンドまで破壊されたという。
なかには自宅の窓が風に飛ばされる被害も出ている。
自宅の窓が「風で吹っ飛ぶ」一部始終をカメラに捉えてネットに投稿した住民の女性は「人工降雨に感謝します。この家がおから工事(手抜き工事)だったことに早く気づかせてくれた」と泣く泣く話した。
女性の自宅は高層マンションの16階だ。女性は、中国メディアの取材に応じ、「吹っ飛んだ窓は3年前につけたもので、品質が良くなかった。突風に飛ばされた後、販売業者から4千元(約8万円)弁償を得た」と明かしている。
人工降雨の翌日、重慶市の3日の最高気温は依然として42度だ。
「雨が降らなければ降らないで死ぬほど暑いし、雨が降ったら降ったで、今度は死ぬほど蒸し暑い」と、重慶市民の熱さとの闘いはまだまだ続きそうだ。
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